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進化する学生寮。大学にとって寮とは?【立教大学総長×RA対談 #1】

更新日 2023.05.19
進化する学生寮。大学にとって寮とは?【立教大学総長×RA対談 #1】
立教大学の国際交流寮である「RUID朝霞台」と「RUID志木」に住む現役学生3名と立教大学総長、そして学生寮を運営する共立メンテナンスの社長が、学生寮について、その存在意義から日々の生活に至るまで、カタいテーマも柔らかいテーマも徹底的に語りました。

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ご参加いただいた方(写真左から)株式会社共立メンテナンス 代表取締役社長 中村幸治、立教大学 西原廉太総長、立教大学コミュニティ福祉学部2年 錦戸さん、立教大学法学部4年 瀧田さん、立教大学コミュニティ福祉学部2年 斎藤さん(学年は取材当時)

特集 立教大学総長×現役立教大生×共立メンテナンス社長 座談会
「学生寮の“ホント”を語りつくす」

第1話 進化する学生寮。大学にとって寮とは?
第2話 寮だから生まれる気づき、育まれる絆
第3話 ひとり暮らしだけれど、食堂にいけば誰かがいる安心感。
番外編 立教大学総長に聞いた!人生を豊かにするには?困難の乗り越え方とは?

大学にとって寮は、必要不可欠。
そこに、出会いも学びもある

立教大学 西原廉太総長(以下、総長) 立教大学は2024年に創立150周年を迎えますが、源流はオックスフォード大学やケンブリッジ大学と同様にカレッジです。オックスフォードやケンブリッジはひとつの建物があるわけではなく、いくつもあるカレッジの集合体です。そして、カレッジとは日本語で「学寮」つまり学びの寮のことです。また学寮と同じ敷地内に教員住宅もあり、教員と学生が一緒に住み学ぶ中で、人格が陶冶されていく、これがカレッジ教育です。今でもケンブリッジのカレッジは全寮制で、基本的に寮がなければカレッジとはいいません。

立教大学 西原廉太総長

さらにカレッジのルーツは修道院にあります。修道院は、修道士たちが共に祈り、共に学び、そして共に生活するという3つの要素で成り立っています。このうち“共に学ぶ”という部分に特化して発展したのがカレッジなんです。立教大学もこの修道院のつくりにならっています。立教大学の目的はキリスト教に基づいて人格を陶冶することですが、本来は全寮制であるからこそできることなんですね。これら学生寮の目的や必要性は創立以来ずっと変わりませんから、学生寮の存在は非常に重要です。

ですから、瀧田さん、斎藤さん、錦戸さんが寮で共同生活をしながら、立教大学で学んでくださっているのは、実に素晴らしいと私は感じています。本来、立教大学では学生寮は必要不可欠なんです。今は学部も学生数も増え大学が大きくなってしまったから、全員に寮に入れというわけにはいかないのが残念ですが。

共立メンテナンス 社長 中村幸治(以下、中村) 学びに対して、寮は必要不可欠な存在ということですか。

総長 そうですね。大学にとっては必要条件です。本来、寮がないのはカレッジとは言わないですから。うちは、ちょっとハッタリをいっているわけです(笑)。学び以外に仲間という点でも大切ですね。学部が違っても、寮で知り合って一生の友人になることもありますから。仲間との会話の中で新しい気づきがあったり、人生相談をしたり。本当にそこは学士課程教育という大学にとっても重要な部分です。

そういう意味では、単にクラスの中だけで大学の学びは完結しない、むしろ寮に帰ってから学びがあるともいえます。今の学生さんはプライバシーを優先する傾向が強く、共同生活は抵抗があるかもしれませんが、寮での生活のなかに大切な出会いと学びがあるんですね。

私は個人的な思い入れもありますし、大学の責任者としても寮の大事さは感じています。

時代とユーザーの要望に合わせて、学生寮を進化させ続ける

― 学生寮を運営する立場として、寮への想いについて教えてください。

中村 40数年前、当社の創業者である石塚晴久(現:共立メンテナンス代表取締役会長)が学生時代に下宿屋でアルバイトしていたことが、寮事業をはじめたきっかけです。当社の1棟目となった学生寮は、木造2階建ての建物でした。東京の専門学校で学ぶために地方から出てきた方々をお迎えして、料理人でもあった石塚が自ら腕をふるって食事を提供していました。当時から我々は「日本一の下宿屋になる」という想いを掲げて活動してきました。この想いは今も変わりません。

株式会社共立メンテナンス 代表取締役社長 中村幸治

設備面においては「お客様の声、想いに応える」という方針のもと、交流ができるラウンジやコミュニケーションスペースを作る、全室にWi-Fiを完備するなど、時代と共に変わるニーズに対応を続けながら、寮を変化させてきました。

― 総長のお話で、学生寮の目的や必要性は不変だというお話がありましたが。

中村 要望に応えるという運営側の視点では、学生寮はどんどん進化しています。もはや寮というより“サービスアパートメント”ですね。ハーバード大やケンブリッジ大など、海外のドミトリーについても視察、情報収集をしていますが、彼らもどんどん進化しています。今、求められているレベルに寮をアップデートして、取り残されないようにと常に意識しています。一方で、当社の寮において変わらないのは、寮長・寮母という重要な存在だと考えています。

RUID志木の寮長寮母

特集 立教大学総長×現役立教大生×共立メンテナンス社長 座談会
「学生寮の“ホント”を語りつくす」

第1話 進化する学生寮。大学にとって寮とは?
第2話 寮だから生まれる気づき、育まれる絆
第3話 ひとり暮らしだけれど、食堂にいけば誰かがいる安心感。
番外編 立教大学総長に聞いた!人生を豊かにするには?困難の乗り越え方とは?

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ライター
学生会館ドーミー

学生会館「Dormy ドーミー」は、一人暮らしのスタートアップにぴったりな、学生向けのサービスアパートメント。学生の皆さんがやりたいことに夢中になれる環境とサービスを提供しています。全国に307棟展開、2万人を超える学生が利用しています。