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「寮は出会いと発見の宝箱。」RA Life #04/東京都市大学 工学部建築学科 光一さん

「寮は出会いと発見の宝箱。」RA Life #04/東京都市大学 工学部建築学科 光一さん
2019年、キャンパスまで徒歩3分に新築オープンした東京都市大学国際学生寮で、寮内を活性化するRA(レジデント・アシスタント)として活動してきた工学部建築学科の光一さん。寮に入ったきっかけ、そして寮生活やRA活動を通じて学んだことを存分に語ってくれました。

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RA Life #04 光一さん
東京都出身/東京都市大学 工学部建築学科 4年(取材時点)

僕が東京都市大学国際学生寮に入ったのは大学2年の時です。オーストラリアに半年間留学していたんですが、ちょうど帰国したタイミングで、「大学近くに専用の国際学生寮が出来るらしい」というのを耳にしました。在学生でも入寮可との事だったので、すぐに寮に入ることにしました。

実家は新宿区で、大学は都内です。もちろん実家からも通えました。でも、僕は建築デザインを研究しているので、大学の近くに寝泊まりして、研究に没頭したいと思ったんです。課題で制作した建物の模型なんかも、いちいち家に持ち帰れないですしね。

模型イメージ

寮に入りたいと思った理由はもう一つあります。留学中に住んでいた大学の寮が、とても楽しかったからです。

最初はルームメイトから仲良くなって、隣の部屋、そしてその友達と、どんどん交流が広がっていきました。その触れ合いが、楽しくて、忘れられなかったんです。しかも、聞けば、ここはRA(レジデント・アシスタント)も募集しているとのこと。オーストラリアの寮にもRAがいて、半年間、とても助けてもらった体験が自分にはありました。せっかく学生寮で過ごすなら、この経験を活かしたいと思い、入寮直後からRAとしての活動も始めました。

オーストラリアの学生寮は出会いと発見にあふれていた。

少しオーストラリア留学の時のお話をします。

留学前は、海外での寮生活、文化が違う人たちと暮らすことに不安もありました。でも、学生寮にいたRAが、最初に声を掛けてくれて、そこから交流の輪が広がっていき、どんどん生活が楽しくなっていきました。

留学先の学生寮(本人提供写真)

オーストラリアは多民族なので、他者に対しておおらかです。ルールや固定概念があまりなく、相手を肯定的にとらえてくれる人が多いです。ある意味無責任な感じもありますけど・・・僕にとってはそういう空気感も合っていました。

寮には隣接して教会があり、日曜日には礼拝と簡単なランチパーティーがあり、そこにもよく顔を出しました。宗教が生活に根差していることも、新鮮に感じられました。

一番印象に残っているのは、ある夜のこと。寮の庭のベンチで、話したこともない寮生が座っていました。声をかけてみたら、彼はとても相撲好きの子だとわかりました。しかもすごい詳しい。白鵬(はくほう)の勝負強さはすごいとか、稀勢の里(きせのさと)は身体を活かした戦術を取っている、とか、いろいろ話してくれました。

やがてほかの寮生も集まってきて、動画を見ながらお互い相撲を取り出したり、他の日本のカルチャー(J-POPなど)の話をしたり、色々なことを語りました。いつの間にか、空が明るくなっていました。笑

日本の文化に対して、ここまで興味を持ってくれている人がいるんだと思い、自分が日本人であるということも個性のひとつなのだと、初めて感じたことを覚えています。

留学時のことを振り返る光一さん

経験をもとに、やりたいことを形に。

帰国して寮に入った時、初めから描いていたのは「オーストラリアでの経験から、寮を盛り上げることをやりたい」という目標です。

この目標は「国際交流クリスマスパーティー」の実施という形で、ひとつ実現できました。留学生と日本人学生が交流できるイベントです。

イベントをやろう!と思ったのは、当時、寮生同士の交流が減っていたからです。台風(2019年の台風19号)で寮の交流スペースが一部浸水してしまった影響で、寮生が生活で交わる機会が失われていたんです。

やるなら思い切って大規模にやりたいと思いました。

大規模というのも、寮内だけじゃないスケールで。そこで僕は大学の先生に働きかけて、寮外の学生や留学生も招待できないかお願いしました。先生は学内にすぐに広めてくださり、さまざまなサークルや留学生会が続々と参加表明してくれました。

準備は他のRAのメンバーと一緒になって進めました。嬉しかったのは、みんなが自分の思いに共感してくれて、それぞれの役割を担ってくれたことです。加えて自分と同じく留学経験のあるRAがメンバーをリードしてくれたのも心強かったです。

いざイベントを終えると、留学生と日本人を隔てていた雰囲気がスッと消えたように感じます。思い切って実行してよかったと今でも思いますね。

「活発な交流感覚」に慣れ親しんでもらいたい。

「国際交流」にフォーカスした理由でもありますが、どうしても留学生に比べて、日本人の学生は自分の行動範囲にこもりがちなんです。ここでの寮生活を通して、「活発に交流する感覚」に慣れ親しんでもらえたら良いなと思います。これは自分が経験したからこそ得た視点だと思います。

でも、この感覚は日常から慣れていかないと、身につかないんですよね。イベントもその一環ではありましたが、もっと寮生活の日常に「交流する」仕かけが必要です。

最近、1階の交流スペースに卓球台を設置していただきました。これも、大学に働きかけ、協力を得て実現したものです。発想のもとはオーストラリアの寮です。交流スペースにビリヤード台などがあって、遊びながら自然と交流を楽しんだのを思い出したからです。

1階の交流スペースで卓球を楽しむ様子(本人提供写真)

「妥協することは妥協じゃない」。

やりたいことを実現していくことを僕は大切にしてきましたが、RAとして実現できなかったことも、振り返るといくつかあります。

自分がやりたいことを実現するためには、「やらなきゃいけないこと」が沢山ありました。信頼関係が無しには出来ない、越えなきゃいけない壁もどんどん出てきました。何をやるにしても、苦労はつきものなんです。妥協することも多かったです。

でも面白いのは、「妥協することは妥協じゃない」と思えたことです。もともと「妥協」という言葉には、ネガティブなイメージを持っていましたが、時にはあえて妥協して、次につながるための一歩にすればいい、と捉えるようになったんです。落としどころを自分の中で決めて、次につなげていくことが大事なんだ、と。

これから学生寮に暮らすみなさんへ

僕は大学院に進むため、来年の春でこの寮を離れます。みんなが共に過ごす時間のなかで、自然とコミュニケーションが生まれる雰囲気がもっと東京都市大学国際学生寮に生まれてくると良いなと、期待しています。もし英語が得意でなくても感情を共有しようとすれば、コミュニケーションは十分に取れますので。

寮は自分が新しいことに気づくきっかけにあふれています。僕自身、寮での経験が、自分の価値観づくりにとても役に立ちました。

寮に入ったら、最初はどんどん周りに頼っていいと思います。頼ってください。きっと、段々楽しくなってきます。沢山落ちている新しい気づきをどんどん見つけてください。そしていつか振り返った時、きっと、いい経験だったなと思える場所になりますよ。

※肩書きや内容は取材当時のものです。

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ライター
ドーミーRA学生編集部

学生寮・学生会館内のコミュニケーションを活性化する、寮内リーダー「RA(レジデント・アシスタント)がリアルな学生生活をお伝えします。Instagramでは #RAライフ を発信しています。