大学受験生の親もストレスを抱えている!誰もが経験する悩みや対策とは
今回は、大学受験生の親が抱える代表的なストレスや対処法、良好な関係を保つ秘訣について紹介します。子どもうまくコミュニケーションをとるコツもお話ししますので、ぜひ参考にしてみてください。
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大学受験生の親が抱えやすいストレス
大学受験生の親が抱えやすいストレスにはどのようなものがあるでしょうか?よくある例をみてみましょう。
子どもへの期待とプレッシャー
大学受験生の親が抱えやすいストレスのもっとも大きな要因が、子どもへの期待とプレッシャーでしょう。
「子どもの志望校が難関校で、合格できるか不安…」
「子どもの成績が思うように上がらず、合格できないのでは…」
と、子ども以上に親が不安になるケースは珍しくありません。
親がそうした不安で頭がいっぱいになってしまうと、言葉に出さなくても子どもに伝わってしまいます。
親自身がリラックスして子どもを見守る必要があるでしょう。
子どもの将来に対する不安
子どもの将来に対する不安もまた、大学受験生の親が抱えやすいストレスです。
「子どもが志望校に受からなかったらどうしよう…」
「いい大学に入らなければ就職に困るのではないか?」
と、不安に感じることがあるかもしれません。
しかし、子どもからしてみると「そんなの余計なお世話だ!」と受け取られてしまう可能性があるでしょう。
先の不安があるかもしれませんが、今に集中して子どもを見守ってあげてみてください。
経済的な負担
大学受験には、ある程度のお金がかかります。受験料だけでなく塾や予備校に通っていれば、毎月の負担が生じるでしょう。
大学進学後も学費や交通費がかかりますし、ひとり暮らしを始めるお子さんであれば、生活費も必要になります。
そうした費用の捻出を考えたときに、ストレスに感じる保護者は少なくありません。
まずは、どのタイミングでいくらかかるのかを明確にする必要があるでしょう。
親子間のコミュニケーション不足
受験生となると毎日勉強で忙しく、親子で会話する時間が少なくなります。
普段の会話が減ることで、子どもにどのように接すればいいのか分からなくなる親もいるでしょう。
コミュニケーション不足は、親子関係の悪化を招きかねません。
1日の中でほんの数分でもいいので、同じ時間を共有するよう意識してみてください。
周囲との比較
周囲と比較してしまうことがストレスになることもあるでしょう。
たとえば「周りの子供たちは良い大学に進学するけどうちの子は…」「親戚や友人から子どもの進路について聞かれるのがつらい」という悩みを抱える保護者は少なくありません。
周囲との比較は、NG行為のひとつです。周りと比較せずに、まずは子どもを信じてみてください。
このほかにも、受験生の親がやってはいけないことがあります。こちらの記事で紹介しているので、あわせて参考にしてみてください。
大学受験生の親が意識したいストレス対策
大学受験は子どもにとっても親にとっても大きなイベントであり、多くのストレスを抱える時期です。ここからは、大学受験生の親が意識したいストレス対策を紹介します。
親自身がリラックスできる環境を整える
まず、親自身がリラックスすることです。
子どものことばかり心配していると、自分自身の心身の健康を忘れてしまいがちです。
運動の習慣を設けてみたりアロマテラピーをしてみたりと、気持ちが休まる時間をつくってみてください。
特に、体を動かすことは、ストレス対策にとても有効です。ぜひ、自分なりのストレス解消法をみつけてみてくださいね。
自然なコミュニケーションを保つ
子どもとの会話が減っていると感じている場合は、自然なコミュニケーションを心がけてみましょう。
「どう話しかけていいのか分からない」という方は、「おはよう」「いってらっしゃい」からの挨拶からでも構いません。夕食で何を食べたいかリクエストを聞いてもいいでしょう。
コミュニケーションをとれるようになると、子どもが本音で話してくれるきっかけになるかもしれません。
ぜひ、普段の挨拶からはじめてみてください。
専門家のサポートも視野に入れる
ストレスが溜まりすぎて自分では対処できないという場合は、専門家に頼ることも視野に入れてみましょう。
たとえば、ストレスが強く日常生活に支障が出ている場合や、不安で眠れないなどの症状がある場合は、ぜひ専門家に相談してみてください。
専門家に相談することで、気持ちが楽になることがあります。決して一人で抱え込まず、周囲に頼ることも大切です。
専門家の助けが必要なケースとして、以下を基準に考えてみてもいいかもしれません。
- 食欲がない、眠れないなどの症状がある
- イライラが収まらず怒りっぽくなった
- 集中力が低下した
- 子どもに暴言を吐いてしまう
これらの症状がある場合は、一人で抱え込まず、早めに専門家に相談しましょう。
目白大学新宿キャンパス学生相談室の公認心理師さんに聞いた受験生の親のストレスマネジメントの方法も、ぜひご覧ください。
大学受験生の子どもとうまくコミュニケーションをとるには?
大学受験は、子どもだけでなく親にとっても一つの挑戦です。受験という団体戦を乗り越えるには、子どもとのコミュニケーションが重要になってくるでしょう。
ここからは、大学受験生とうまくコミュニケーションをとるコツについて紹介します。
子どもの意見を尊重した会話を心がける
まず徹底したいのが、子どもの意見を尊重した会話を心がけることです。
受験勉強の期間中は「勉強は進んでいるだろうか?」「志望校はここで本当に大丈夫だろうか?」と、親としてはどうしても心配になりがちです。
心配することは間違いではありませんが、大事なのは子どもの意見や考えです。受験の話題を出すときは、聴き手に徹して子どもの話に耳を傾けてみてください。
親の接し方一つで、子どもは安心して受験に臨めるようになるでしょう。
一緒に食事をとる
子どもと一緒に食事をとることも、コミュニケーションするうえで大事な要素です。
食事の時間は、受験勉強で忙しい受験生にとって、1日の緊張を解きほぐしリラックスできる貴重な時間です。家族と顔を合わせてゆったりと話せるため、コミュニケーションを図る絶好の機会といえるでしょう。
食事の時間を有効活用するためには、スマホを持ち込まず会話を心がけることが重要です。
会話の内容は、受験勉強のことだけでなく日常生活のことなど、さまざまな話題を取り入れてみましょう。
子どもの主体性を理解する
子どもの主体性とは、自分で考え自分で決める力です。この力は、子どもが大学受験を乗り越えて社会へ出ていく過程で必要なものです。
主体性を理解するためには、子どもの気持ちに共感し考えを尊重することが大切です。親としては、子ども自身で自分の将来を決められるようサポートすることも重要でしょう。
親が子どもの主体性を理解することは、子どもの精神的な自立にも良い影響を与えます。
一人暮らしを始めるお子さんにとっても、よい機会になるでしょう。
自立の重要性について専門家視点で解説している『親子のための自立ガイド』もあわせてご覧ください
まとめ
大学受験は、親にとってもかなりのストレスになることがあります。
プライベートな悩みから、周囲に相談しづらくストレスが解消されないという方もいらっしゃるでしょう。
まずは、心身の健康を第一に考え、ご自身にあったストレスマネジメントをしてみてください。
また、子どもの受験に対して完璧を求めすぎるとストレスが溜まってしまいます。子どもも親も完璧ではありません。
気持ちに折り合いを付けながら、親子で受験を乗り切っていきましょう。