大学受験生1日のスケジュールは?ライバルに差をつける勉強法の極意
しかし、ただ漠然と勉強時間を確保するだけでは、ライバルに差をつけることはできません。そこで重要になってくるのが1日の勉強時間の最適な配分と効率的なスケジュール管理です。
本コラムでは、勉強、休憩、食事、睡眠を含めた1日の過ごし方を事例を交えて紹介します。成功を収めた受験生たちのスケジュール例を参考に、ライバルに一歩も二歩も先んじる勉強法の極意を探りましょう!
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大学受験生の平均勉強時間は?
大学受験勉強を始めるうえで、誰もが気になるのは1日の勉強時間でしょう。
1日の平均勉強時間は3~6時間!
全国大学生活協同組合連合会「アンケートで集める受験生の”今“」(2022年11月)の調査によると、大学受験生の1日の平均勉強時間は半数以上が3〜6時間であることがわかりました。
ただ、この数値はあくまで平均であり、6時間以上勉強に当てている学生ももちろんいます。
1日10時間受験勉強に励む学生も
受験生によっては、1日10時間勉強にあてる方も一定数います。特に、競争が激しいトップレベルの大学を目指す受験生は、1日の大半を受験勉強にあてる方が多いかもしれません。
1日10時間と聞くと、起きているほとんどの時間を受験勉強にあてている計算になります。
大学受験では、多くの科目で広範な知識が求められます。特に、難関大学を目指す場合は、ライバルに差をつける勉強時間の確保が必要になるでしょう。
1日10時間の勉強時間は、目標を達成するために不可欠な時間と見なされることがあります。
多くの受験生が希望する大学には、高い競争率が存在します。希望する大学や学部に合格するためには、他の受験生よりも優れた成績を収める必要があり、自ずと勉強時間も多く設けなければなりません。
勉強効率の最大化には、質と量のバランスが重要
ただ、長時間勉強する場合は、適切な休憩と睡眠、健康的な生活習慣の維持が不可欠です。
勉強効率を最大化するためには、質と量のバランスを取ることが必須です。過度なストレスや燃え尽きを防ぐためにも、自身の限界を理解し、適切に調整する必要があるでしょう。
また、勉強時間を増やすには「1日何時間」という目標だけでなく、なるべく早い段階から受験勉強を始めることも重要です。早く始めた分、苦手分野の克服や基礎力の強化につながるはずです。
大学受験勉強の開始時期については、こちらのコラムで詳しく解説しています。
大学受験の勉強スケジュールの立て方
大学受験の勉強スケジュールを立てる際は、計画性と柔軟性を持ったアプローチが欠かせません。具体的に、1週間ごと・1日ごとの勉強スケジュールを効果的に立てるための基本原則を紹介します。
効果的なスケジュールの基本原則
大学受験勉強におけるスケジュールの基本原則として、以下のことを意識しましょう。
全体的な目標を設定する
全体目標として、長期目標(例:特定の大学に合格する)と、それを達成するための短期目標(例:週ごとに覚えるべき公式や語彙の数)を設定しましょう。
教科ごとの優先順位を決める
全体目標が把握できたら、苦手な教科を優先して勉強時間を割り当て理解度を高めましょう。教科をバランスよくカバーするために、各教科の勉強時間を適切に配分することが重要です。
優先順位を決める際は、志望大学が文系か理系かによっても異なります。優先したい教科に関しては、こちらのコラムでそれぞれ解説しているので参考にしてみてください。
週間・日単位のスケジュール作成
1週間を通して、各教科を均等に勉強できるようにスケジュールを分割します。
1日ごとのスケジュールには、具体的な学習内容と目標を明記しましょう。たとえば、数学の微分法を2時間、英単語200語を覚えるといった細かな目標を立ててみてください。
休憩時間の設定
効率的な学習のために、適切な休憩時間を設けてください。短い休憩を数回取り入れることで、集中力の維持につながります。
上記の基本原則に加えて、日々の健康管理も含めましょう。
良いパフォーマンスを維持するには、十分な睡眠とバランスの取れた食事、適度な運動が必要です。
大学受験勉強|1週間のスケジュール例
受験勉強の1週間スケジュールは、効率的な学習と充分な休息のバランスが重要です。
以下に、平日と週末を組み合わせた典型的な計画を紹介します。学習スタイルや目標に応じて調整してみてください。
月曜日〜金曜日(平日)
- 登校前: 苦手科目の勉強または前日の復習
- 学校:授業に集中し、空き時間に軽い復習や予習を行う
- 放課後:部活動や運動など、リラックス時間
- 夕方: 夕食と短い休憩
- 夜: 主要科目の勉強
- 就寝:良質な睡眠を確保
土曜日
- 早朝:苦手科目の集中学習
- 午前中: 模擬試験の実施や過去問の解析
- 昼食後: 休憩を挟みつつ、模擬試験の復習
- 午後:自由学習時間(興味のある科目や追加学習)
- 夕方:運動やリラクゼーション
- 夜:次の週の学習計画を立てる、軽い復習
- 就寝前:自由時間(読書、趣味など)
日曜日
日曜日は、一週間の疲れを癒すリカバリーデイとして設定しましょう。軽い読書や趣味の時間を持ち、家族や友人と過ごす時間も重要です。必要に応じて、軽い復習や予習を行ってもいいでしょう。
大学受験勉強|1日のスケジュール例
続いて、1日10時間勉強するスケジュール例をご紹介します。
こちらは休日を想定して組んでいるので、ぜひ長期休暇で勉強する際の参考にしてみてください。
1日の流れ
- 起床時刻:午前6時
- 朝食:6:00〜7:00
- 勉強の準備:7:00〜7:30
- 午前の勉強:7:30〜12:00(4.5時間)
- 昼休憩:12:00〜13:00
- 午後の勉強:13:00〜16:30(3.5時間)
- フリー:16:30〜18:30
- 夕食:18:30〜19:30
- 調整時間:19:30〜20:00
- 夜の勉強:20:00~22:00(2時間)
- 入浴:22:00~23:00
- 就寝:23:00以降
上記が、勉強時間10時間の例です。
就寝時刻は23時以降ですが、睡眠時間は大体7時間は確保するように調整しましょう。
大学受験生が1日の勉強スケジュールをうまく進めるコツ
大学受験生にとっては、毎日が戦いの連続でしょう。1日の勉強スケジュールをうまく進めるために、以下のコツを参考に進めてみてください。
早朝の時間を活用する
勉強時間は、早朝の時間を活用するといいでしょう。
早朝は、一日の中で最も静かで集中しやすい時間帯の一つ。この時間帯を利用することで、1日のスタートを有意義にし、多くの勉強時間の確保につながります。
特に集中力を要する科目や、前日に苦手だと感じた部分の復習を早朝に行うといいでしょう。
タスクリストを作成する
1日の勉強目標を明確にするために、タスクリストを作成しましょう。タスク化することで、何をいつ、どのくらいの時間をかけて勉強するかが明確になり、計画的に学習を進められます。
タスクリストは「科目ごと」「トピックごと」に細分化し、優先順位をつけるとさらに効果的です。
勉強時間と休憩時間を明確に区別する
効率良く学習するには、勉強時間と休憩時間を明確に区別し、バランス良く配分しましょう。
たとえば、25分間勉強したら5分間休憩する、といったポモドーロ・テクニックを活用するといいかもしれません。
ポモドーロ・テクニックとは、時間管理の方法の一つ。短い集中作業の期間と休憩を組み合わせることで、生産性を高め疲労の軽減ができるでしょう。
時間管理を向上する手段として、タイマーをセットして勉強時間を管理してみてください。
科目や勉強形式を定期的に変える
科目や勉強形式を定期的に変えてみるのもいいでしょう。
たとえば、月曜日の午前中は数学、午後は英語といった具体的なスケジューリングです。
長時間同じ科目や勉強形式に取り組むと、飽きや疲れが生じやすくなります。科目や勉強形式を定期的に変えることで、新鮮な気持ちで学習に取り組めるでしょう。
ただ、自分に合った受験勉強の方法が分からないという方もいるかもしれません。大学受験勉強の効果的なやり方は、人それぞれ異なるでしょう。具体的にどんな方法で進めていくかは、こちらのコラムを参考にしてみてください。
自分に合った勉強環境を整える
勉強効率を最大限に高めるためには、自分に合った快適な勉強環境を整える必要があります。
どんな勉強環境が合っているかは、人それぞれ異なるかもしれません。静かな環境を好む人もいれば、軽い音楽を聴きながら勉強する方が集中できる人もいます。整理整頓されたデスクでないと落ち着かないということもあるでしょう。
自分がもっとも集中できる環境を知って、受験勉強に取り組みましょう。
健康を維持する
健康的な身体は、効率的な勉強には欠かせない要素です。バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動を心掛けることで、学習に必要なエネルギーと集中力の維持につながります。
受験勉強期間中は、寝る時間を削ってしまうことがあるでしょう。睡眠不足は、記憶力の低下を招きかねません。生活習慣を整え、勉強に集中しやすい体制づくりを心がけてください。
反省と調整を日課にする
受験勉強期間中は、毎日の反省と調整を日課にすることが、成果を最大化する重要なステップになります。
自己反省を通じて、自分の学習方法や理解度、時間の使い方について考察し、必要に応じて勉強計画を調整しましょう。より効果的に目標に近づけるはずです。
まとめ
大学受験は、長期的・短期的なスケジュールを立てることが重要です。
本コラムで紹介したスケジュールはあくまで例であり、個々の状況や目標に合わせて柔軟に調整してみてください。また、学習内容に応じて科目間のバランスを考慮し、適宜変更を加えていく必要があるでしょう。
重要なのは、長期的な目標達成に向けて日々の小さな努力を積み重ねていくことです。
自分自身の成長を実感しながら、効率的に目標達成に向けて進んでいきましょう!