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奨学金繰り上げ返済のメリット・デメリットは何ですか?【奨学金アドバイザーが詳しく解説】

更新日 2023.09.21
奨学金繰り上げ返済のメリット・デメリットは何ですか?【奨学金アドバイザーが詳しく解説】
奨学金の返済は一般的に長期間にわたって続くことが多いため、繰り上げ返済することで返済の負担から早く解放されたいと考える人は多いです。今回は奨学金アドバイザー久米さんに「奨学金繰り上げ返済のメリット・デメリット」について解説していただきます。

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監修:奨学金アドバイザー・久米忠史(くめ ただし)

奨学金の繰り上げ返済のメリットとデメリットは?

まず、繰り上げ返済について簡単にお話ししましょう。これは、ローンや奨学金を計画よりも早く返す行為のことを指します。

日本学生支援機構の奨学金の返済月額が1万五千円の人が3万円繰り上げ返済すると、2ヶ月(回)分の返済になるというイメージです。

それでは、良い点と気をつけたい点、詳しく見ていきましょう。

<奨学金繰り上げ返済の良い点>

一点目は、利息を節約できること、 早く返すことで、支払う利息を少なくすることができます。

二点目は、手軽にできること。 最近はスマホでさっと繰上げ返済が可能ですよ。

三点目は、保証料の一部が戻ってくること。 機関保証を利用していると、返してもらえることがあります。

<奨学金繰り上げ返済の気をつけたい点>

大きなデメリットというわけではありませんが、何点か考慮すべきことがありますね。

ひとつは、他の支出の負担が増えてくること。

社会人になると、住宅や車のローンといった返済も増えてくることがあります。そういった場面での繰り上げ返済は負担に感じることも。

もうひとつは、利息の変動です。

日本学生支援機構の有利子奨学金には「利率固定方式」「利率見直し方式」の2つの利率算定方式があります。利率見直し方式の選択者は、おおむね5年ごとに返済利率が見直されるので、経済の変動を理解しながら返済計画を立てることが大切です。

奨学金は”形のない借金”と感じる人が多いため、住宅ローンや自動車ローン(”形のある借金”)とは異なり、早く返したいという意欲が強いかもしれません。市場の金利の変動に目を光らせ、個人の状況に応じた最良の返済計画を検討することが重要です。

繰り上げ返済を検討する際の大切なポイントは?

繰り上げ返済を考える時、大切なポイントがいくつかありますね。

まず、他に返すべきお金、例えば住宅ローンや車のローンなどがある場合、どれから先に返すか考えなくてはいけません。この借金の中で利息が高いものから先に返すと、全体の返済コストを下げることができます。

次に、利息の変動にも目を光らせる必要があります。今は低い利息でも将来は上がることがあるかもしれません。このような変動を見極めることも大切です。

そして、自分の生活や将来の計画に合った返済方法を選ぶこと。これが一番重要です。自分に合わない方法を選んでしまうと、後で困ってしまうことがあるかもしれませんからね。

必要に応じて専門家に相談するのも良い選択肢です。専門家の意見を聞くことで、自分に合った最適な返済方法が見つかることでしょう。最終的には、自分の生活に合った方法を選ぶことが一番ですね。

この記事の監修者:奨学金アドバイザー・久米忠史

奨学金アドバイザー・久米忠史(くめ ただし)
株式会社まなびシード 代表取締役。2005年頃から沖縄県の高校で始めた保護者・高校生向けの奨学金ガイダンスが「わかりやすい」との評判を呼び、現在では高校だけでなく全国各地で開催される進学相談会や大学のオープンキャンパスなどで毎年150回以上の講演を行う。2009年には進学費用対策ホームページ「奨学金なるほど!相談所」を開設。

ライター
ドーミーラボ編集部

「夢中になれる学生生活」を探求するウエブマガジンです。進学や進路のあり方、充実した学生生活をおくるために実践できる知恵やヒントを発信していきます。

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