親の無知が大学受験の合否に影響する!?後悔する前に知っておきたい5つのこと
本コラムでは、受験で後悔しないために親が知っておくべき5つの重要ポイントを紹介します。子どもの大切な受験をサポートするために、ぜひ最後までご覧ください。
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親の無知が大学受験生にどんな影響を与えるのか
受験に関して、親がどこまで把握しておけばいいのか迷う方は多いのではないでしょうか。
受験に対する親の無知は、実務面とメンタル面の両方にリスクを与える可能性があります。詳しく見ていきましょう。
大学受験に不利にはたらく可能性がある
親が大学受験について誤った情報を持っていると、大学受験自体が不利になる可能性があります。
たとえば、受験校の入試制度の変更を知らなかったり、試験日程を誤解してしまうと、最終的に受験チャンスを逃しかねません。
入試制度や受験料の支払い時期は、大学ごとに異なるケースが多いです。適切に対応するためには、親も正しい情報を定期的にチェックする必要があります。
特に「推薦入試」や「総合型選抜」のような入試方法は、大学ごとに細かい違いがあります。親が正確に理解しているかどうかが、合格を左右する要因になり得るでしょう。
大学受験をする際は、細かな書類の準備が欠かせません。万が一書類の不備に気づけなかった場合、受験資格を失う可能性すらあります。
特に、出願書類や必要な証明書類に不備があった場合、受験校によっては書類不備が即失格の原因となることも…。
このほかにも、提出期限を守らなかったり、必要な書類が漏れていることに気づかずに進めてしまうと、どれほど子どもが努力しても、その成果が水の泡になってしまいます。
受験の手続きは受験料の支払いなども含まれるので、親が関与するケースがほとんどです。こうしたミスを防ぐためにも、親は受験に関する書類や手続きをしっかりと把握し、スケジュールを管理することが求められます。
子どもに不安やストレスを与えかねない
親が受験について正確な知識を持っていないと、子どもに不安やストレスを与えてしまう可能性があります。
たとえば、親が受験の流れを理解していないことで、誤ったアドバイスをして子どもに過度なプレッシャーをかけてしまうと、親子関係がギクシャクしてしまうかもしれません。
一方的なアドバイスや意見は、子どもからしてみると「うざい!」と思われるきっかけになり得ます。
受験は、子どもにとっても非常にストレスの多い時期ですが、親にとっても不安や心配で疲労が溜まりやすい時期でもあります。
不安に任せて子どもに感情をぶつけてしまうと、親子関係の悪化につながりかねません。受験期の親の役割を考えるうえで、親がやってはいけないについて、以下の記事で詳しく紹介しています。ぜひ目を通してみてください。
大学受験に向けて親が知っておくべき5つの知識
親が大学受験に向けて正確な知識を持つことは、子どもの受験成功に大きく影響します。
具体的に、親がどのような知識を身につける必要があるのか、ポイントを5つに絞って解説します。
入試制度を理解しておく
まず、今の入試制度を理解しておきましょう。
大学入試制度は、年々多様化しています。親世代の「一発勝負」とは異なり、今の大学入試は「一般選抜」「学校推薦型選抜」「総合型選抜」の3つが主流です。
各制度の特徴をしっかり理解し、子どもに合った入試方法をサポートしましょう。
入試制度の種類 | 内容 | 特徴 |
一般選抜 | 筆記試験中心 | 学力試験に基づく、伝統的な入試 |
学校推薦型選抜 | 高校からの推薦が必要 | 高校の成績や推薦が重視される 選ばれた高校生のみ出願できる「指定校制」と、全国の高校生が出願できる「公募制」がある |
総合型選抜(旧AO入試) | 面接・小論文が中心 | 学力を含む総合的な能力が評価される。 選考期間が長く、選考方法も大学によってさまざま |
入試制度の種類によって、試験内容や試験方法が大きく異なります。
国公立や私立大学によっても適切な対策に違いがあるため、必ず理解しておきたいところです。
また、受験内容に関しては、学習指導要領改訂によって、従来の「知識・技能」だけでなく「思考力・判断力・表現力」が求められるようになっています(※)。
(※)参照:文部科学省 学習指導要領「生きる力」
入試制度は常にアップデートしているので、親は受験生と一緒に把握する必要があるでしょう。
入試制度についてはぜひ下記の記事もご覧ください。
志望校の倍率についても理解しておく
倍率は志望校の競争率を示す指標であり、その数値が高ければ高いほど合格難易度が上がります。これを理解しておくことで、親は子どもに現実的なアドバイスを行い、無理のない受験戦略を立てられるでしょう。
ただ、ここで親が理解しておきたいのが、倍率が高いという理由だけで、受験校の選択肢を狭めてしまうのはよくないということです。
出願後に公表される志願倍率は、募集人数に対する志願者数を基に算出されます。しかし、これは最終的な受験者数ではないため、受験当日の受験倍率や実際の競争率は変わる可能性があります。
したがって、最初に発表された志願倍率が高いからといって、必ずしもその学校の難易度が上がるとは限りません。
たとえ倍率が高くても、しっかりと対策を立てれば合格のチャンスは十分にありますし、逆に倍率が低い場合でも、油断すると本番でミスをしてしまうリスクがあります。
親がこうした知識を理解しておくことで、子どもと一緒に適切な受験計画が立てられるでしょう。
受験当日までの流れをつかんでおく
大学受験は複雑なスケジュール管理が必要なため、親がその流れをしっかり把握しておくことが重要です。
特に、国公立大学と私立大学では、受験スケジュールが大きく異なります。
国公立大学では、1月の共通テストを受けた後、1月下旬から2月上旬にかけて出願し、その後二次試験(前期・中期・後期日程)で合否が決まります。
一方で、私立大学は12月末から出願が始まり、試験は1月下旬から2月中旬に集中して行われ、さらに3月まで後期試験や2期募集が続く大学もあります。
親がこれらの流れを正確に理解していなければ、出願や試験日程を把握し損ねたり、入学手続きのタイミングを逃してしまいかねません。
特に国公立大学の共通テストや2次試験のスケジュールは、私立大学の入試日程と重なることも多いため、親のスケジュール管理も必要になるでしょう。
また、親が受験当日までの流れを把握しておけば、子どもが不安になったときに安心感を与えられ、家庭内のストレス軽減にもつながります。
オープンキャンパスの日程を把握する
オープンキャンパスは、大学の雰囲気を体感し、学部の特徴や学費、奨学金制度についての詳細を確認できる貴重な機会です。親もオープンキャンパスの日程をしっかり把握し、情報収集することは重要といえるでしょう。
オープンキャンパスの日程を把握するには、以下の方法がおすすめです。
- 大学の公式ウェブサイトを確認
- 進学情報サイトを利用
- 大学のSNS公式アカウントをチェック
- 高校の進路指導室に確認
- 大学の公式サイトから資料請求
特にお金のことに関しては親を交えて話を聞いた方がいい場合が多いので、ぜひこうした機会を活用していきましょう。
大学受験料の支払い時期に注意する
受験料の支払いが期限内に行われないと、子どもは受験資格を失う可能性があります。
大学ごとに支払いの期限や方法は異なり、特に共通テストや国公立大学、私立大学と複数の受験を計画している場合、各校の出願期間や支払い方法にズレが生じることがあるため、ミスがないよう注意しておきましょう。
また、受験料は願書の出願期間内に支払うのが一般的で、志望校が増えるほど負担も大きくなるため、親が事前に受験料の支払いスケジュールを把握しておくことが重要です。
受験料の支払い時期は、各大学の公式ホームページを確認してみてください。
受験生の親ができることは、意外と多くあります。
子どもをサポートするためにできることを、こちらのコラムでも詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
大学受験は親の知識力が大事!最低限の情報を得ておこう
大学受験において親のサポートは重要な要素です。親が受験の仕組みやスケジュール、入試制度、受験料の支払い時期など最低限の情報を把握していることで、子どもが受験に集中できる環境を整えられます。
また、オープンキャンパスや倍率の動向などの情報収集も、志望校選びや進学計画において大切です。
親が知識を持つことで、子どもに安心感を与え、受験成功のための強力なサポート役になれるでしょう。