【留学インタビュー】私が体験した海外の大学寮生活、感動のエピソード/青山学院大学Mさん
今回インタビューさせていただいたのは、青山学院大学国際政治経済学部4年生のMさんです!
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Q1 留学したいと思ったきっかけは何ですか?
小学5年生の時にロシアにホームステイをしたことがきっかけです!その頃から国際交流に興味関心を持ち、いつか絶対に留学したいと心に決めていました。
大学生活が落ち着いた2年次に留学を決心しました。しかしコロナの感染拡大で留学困難となったことは、私の大学生活の中で一番大きな壁となりました。その後、大学で国際政治の学びを深め、多国籍企業でアルバイトをし、サークルでファッションの楽しさを追求し続ける中で、自分の描いていた「イギリスに留学する」という夢を諦めるべきではないと思い、大学4年次での留学を決意しました。
Q2 留学先としてイギリスを選んだ理由は?
イギリスを留学先として選んだ具体的な理由は3つあります。
まず、自分の専攻である国際環境政治の学びを更に深めたかったからです。ゼミでは主に欧州の環境政策の比較研究を行っており、現地での講義や日常生活から多角的な知見を得たいと思いました。
二つ目は、世界に通用するグローバルコミュニケーションスキルを身につけたかったからです。多国籍企業で2年半契約社員として働いていましたが、様々な国籍の社員と仕事をする中で、世界で活躍するグローバル人材になるためにはより高度な英語力や異文化理解能力を学生のうちに身につける必要があると実感しました。
三つ目は、イギリスのファッションや文化に触れ、感性をより豊かにしたかったからです。ファッションサークルの幹部時代、フリマなどのイベント開催をする中で古着やアートの魅力に更に惹かれました。芸術や文化、ファッションなど多様なカルチャーが存在するイギリスで、自分の「スキ」を更に追求したいと思いました。
これらの3つの理由から、イギリス留学を決意しました。
Q3 留学の事前準備、手続きで大変だったこと、気を付けておいた方が良いことはありますか?
寮選びは、多くのオプションがあったため大変でした。
留学先の居住に関しては大学から学内に位置する寮の案内が来たのですが、キャンパス内には6つの寮があり、部屋のタイプもそれぞれでした。私の場合、友達を作りやすい環境を重視していたため、キッチン共有の寮をまず探しました。一方で、シャワーやトイレなどプライベート空間は確保したいため、備え付けの部屋(en suite)を希望していました。また、寮及び寮周辺の充実した設備や環境も欲していたため、それらの希望に適した寮探しを行いました。
その際に、大学寮のホームページを入念に見たり、当時留学していた友達からアドバイスを貰うなどしました。寮探しは時間がかかりましたが、結果的に満足のいく部屋を選べたため、入念に準備して良かったなと思います。
部屋が確定した後、留学に向けた事前準備では、生活に必要最低限の備品を自分で揃えておくと良いと思います。布団や枕、バスタオルなど、寮によって自分で揃えなければいけないモノがあります。私の留学先の大学では「生活必需品セット」が買えるオンラインショップがあり、入寮日に受け取ることが出来る便利なサービスがありました。私は、布団と枕を購入しました。こういったサービスは入寮日から快適な生活を送ることが出来るのでおすすめです。
また食事に関しても、日本からレトルト商品やカップラーメンをいくつか持っていくと、キッチン用具が無くともお腹を満たすことが出来るため便利です。
Q4 寮生活が始まった当初の様子を教えて下さい
入寮日は緊張とともに、とてもワクワクしました。
部屋選びには慎重だったため、実際に住む部屋と理想にギャップがないかや、フラットメイト(ルームメイト)と仲良くなれるかなど、初めての寮生活に緊張していました。しかし、どんなことがあっても、これから始まる留学生活を絶対に楽しいものにしたいという想いが強かったため、入寮日はこの上なくワクワクしていたことを覚えています。
そして寮に到着後、受付で鍵を貰い、自分の部屋に着くと、大好きな黄色と黄緑で統一された部屋が待っていました。とても可愛らしく、理想の部屋に住むことができる高揚感をその時に感じました。
部屋で荷物を整理した後、キッチンへ行きました。すると、テーブルに置き手紙とケーキがありました。新しいフラットメイト(ルームメイト)の女の子が用意してくれた手作りのお菓子です。置き手紙には、他のフラットメイトの子からも「ありがとう」とメッセージを付け加えてくれていました。顔合わせはしていませんでしたが、和やかな寮生活の始まりとなりました。
その後、1週間のオリエンテーション期間で全てのフラットメイトが入寮し、挨拶をしました。私のフラット(寮)は8人でした (5人がイギリス、1人がスペイン、1人がナイジェリア出身)。私はフラットメイトと初めてあった際、日本のお土産(お箸)を渡しました。お土産を通してそれぞれの国の文化の話などで盛り上がり、仲良くなるきっかけとなりました。お互い緊張していると思うので、アイスブレイクになるようなものを日本から持っていくと良いと思いました。今でも私がプレゼントしたお箸をみんな使ってくれています。
Q5 留学先の大学ではどのようなことを学んでいますか?
留学先では、専攻の国際政治および国際環境政治に関する授業を中心に履修しています。日本で所属していたゼミの研究分野である国際環境政治について多角的な理解を深めたかったため、政治学部だけでなく、社会学部や地理学部で提供される授業もとりました。またそれ以外には、留学生向けの英語の授業も履修しています。
課題活動では、チャリティショップで販売員として長期ボランティアをしています。チャリティショップとは様々な慈善団体によって運営される中古品販売店で、発祥地であるイギリスには1万店舗以上が存在します。趣味である古着・ヴィンテージ品集めを更に楽しみたい想いから始めましたが、生活に困窮する人々や寄付をしてくれる人々との接客・会話を通して、社会貢献の意義を改めて感じることが出来ています。
Q6 海外の大学寮で過ごす中で異文化体験をしたエピソードを教えて下さい
私の寮では、よくキッチンで一緒に夕飯を食べます。大学の所属学部が違うため、忙しい時期も異なりますが、フラットメイトが暇な時は私の分の夕食を作ってくれたり、その逆をすることもあり、お互いに助け合っています。
夕食では、その国ならではの家庭料理を作ってくれます。どの国でも、家庭でよく作られるものはレシピが簡単なので、フラットメイトが作ってくれた料理を自分でもたまに作るようになりました。隣部屋に住むスペインの友達がよく作ってくれるスパニッシュオムレツという料理は私の大好物になり、作り方をこの前教えて貰いました。
フラットメイトとの会話を通して感じることは、それぞれが自分の国の料理や文化・音楽などに誇りを持っているということです。一緒に住む中で、シエスタと呼ばれるスペインの昼寝の文化や、お茶を楽しむイギリスの文化(アフタヌーンティー)を体験しましたが、それぞれが自分の文化について話す時、とても輝いているように見えました。
また異文化体験で、相手の文化を理解したいという姿勢を見せると、とても喜んでくれて、結果的に友達との距離感が更に近くなるきっかけとなったと感じます。
一緒に住むことで、より日常生活に根付いた形で異文化体験が出来ることは、寮生活ならではの面白さだと思います。
Q7 言語のギャップを感じるような場面はありましたか?
やはり、ブリティッシュ英語を聞き取ることが最初は困難でした。今までアメリカン英語を勉強してきた私にとって、特にスラングや時事ネタなどは不慣れで、イギリス人同士の会話に入ることは難しく、時に疎外感を感じてしまうことがありました。
ですが、フラットメイトとの会話で分からないことがあったらすぐに聞き直すようにしました。仲の良い寮の友達だからこそ、遠慮なく質問ができました。英語を上達したい旨を伝えると、ネイティブであるその友達が積極的に協力してくれました。現在の英語力アップも、その友人達のおかげだと思います。気兼ねなく英語の質問ができる友達がいることは、言語力向上にとても良いと思います。
Q8 言語以外に、共同生活の中で起きたトラブルがあれば教えて下さい
言語以外で困ったことは、共同スペースにおけるルール決めです。これは、どこの共同生活においても共通することですが、全員が共有スペースを快適な空間にする努力をすることが必要だと思います。
当初私の住む寮では、ゴミ捨てが滞ったり、シンクが汚れていたり、深夜にパーティーを頻繁に行ったりなど、無秩序な環境が原因で揉めることがありました。フラットメイトの仲は良かったのですが、このような環境に不満を持っている友達がいました。
そこで私達はキッチンに全員集まり、話し合いを行いました。1日の話し合いの結果、ゴミの日やシンク掃除をはじめ、共有スペースの利用ルールを作成することができ、それ以来揉め合いをすることなく、平和に共有スペースを使うことができています。
快適な共同生活を送るためのルール等をみんなで決めることはとても重要だと感じました。
Q9 留学生活を通して自分が一番成長できたなと思ったポイントを教えて下さい
様々な国籍の友人たちと過ごす共同生活は、多種多様な文化や価値観、モノの考え方に深く触れることが出来るとても良い機会だと思います。
異文化理解というものが、コミュニケーションを取る上でとても大切なスキルであり、10ヶ月間の共同生活を通してこのスキルを得られたと思います。
また、異文化理解を深められただけでなく、どこの国でも「思いやり」が大切であることを学びました。寮生活は楽しいことばかりではなく、揉め合いなどのトラブルもありましたが、そのようなトラブルに目を背けず乗り越えたことで、フラットメイトとの信頼関係も強くなったと思います。
私にとって、寮生活の思い出は留学を語る上で欠かせないものです。初めての一人暮らしでしたが、暖かい家族のような存在に出会えました。ここで出会えた仲間との関係性を今後も大事にしていきたいです。
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