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特集 受験生のためのライフハック
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大学学費はいくらかかる?費用の種類や目安、資金の準備方法まで【保護者必読!】

大学学費はいくらかかる?費用の種類や目安、資金の準備方法まで【保護者必読!】
近年は「大学全入時代」と言われるほど進学率が向上している一方で、学費の高騰から進学が難しいと感じる親御さんも多くなっています。大学の学費は授業料や入学金以外にも様々な費用が発生し、年間数百万円以上の費用がかかることが一般的です。お子さんが望む環境で好きなように勉強をさせてあげたいと思う反面、資金面での気苦労も絶えないのではないでしょうか?

大学進学を検討していくにあたっては、どのような費用がいつまでにどのくらいかかるのかを把握したうえで、お子さんの希望と合わせて具体的に学校を絞り込み、資金準備を行っていく必要があります。
この記事では、大学進学にかかる費用について、費用の種類や目安、資金の準備方法まで解説します。

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大学ごとの学費の平均はいくら?

大学の「学費」というと、まず思い浮かび上がるのが「授業料」です。授業料は一般に、前期課程と後期課程の2回にわけて支払うケースが多いです。

加えて入学時は入学金の納付も必要で、合格発表から平均1〜2週間での手続きが必要になります。

まずは授業料と入学料の2つの費用について、平均値をみていきましょう。

初年度納付金額の平均(大学区分別)

初年度の納付金額は入学金が発生する分、卒業までの4年間(6年間)で最も高い金額となるケースが多いです。そのためまずは初年度納付金額の平均数値を大学区分別にみてみましょう。

下記は厚生労働省の令和5年度の調査データをドーミーラボ編集部でまとめたものです。

大学区分授業料入学料施設設備費合計
国立大学535,800282,000817,800
公立大学536,191374,371910,562
私立大学・文科系学部827,135223,867143,8381,194,841
私立大学・理科系学部1,162,738234,756132,9561,530,451
私立大学・医歯系学部2,863,7131,077,425880,5664,821,704
私立大学・その他977,635251,164231,7431,460,542
私立短期大学729,069237,122163,8361,130,027

参考1:『国公私立大学の授業料等の推移』– 厚生労働省
参考2:『令和5年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について』 – 厚生労働省

国立大学では平成16年以降、文部科学省によって学費標準額が定められているため、大学や学部による差異はほとんどありません。初年度納付金額は817,800円となっています。大学側の判断での増額(20%を限度)も認められていますが、増額を行っている大学は少数です。

公立大学の初年度納付金額の合計は910,562円となっていますが、公立大学の入学料は地域外からの入学者の平均数値です。公立大学の場合、入学者やその保護者が大学指定地域内に居住しているかどうかで金額が変わってきます。

私立大学は大学ごと、学部ごとで平均納付金額が大きく異なってきます。また国公立大学と比較して施設設備費も大きくかかってくるケースが多いです。大枠の区分で文科系学部が約119万円、理科系学部が約153万円、医歯系学部が約482万円となっており、理系のほうが文系より高額になりやすいことや、医歯系学部の学費が断トツに高額なことがみてとれます。

大学卒業までの納付金額の目安

先述のデータをもとに、大学卒業までの納付金額の目安をみてみましょう。

大学区分大学卒業までの納付金額の目安(円)
国立大学(4年間)2,425,200
公立大学(4年間)2,519,135
私立大学 文科系学部(4年間)4,107,759
私立大学 理科系学部(4年間)5,417,532
私立大学 医歯系学部(6年間)23,543,099
私立大学 その他(4年間)5,088,676
私立短期大学(4年間)3,808,742

2年次以降の授業料・施設設備費に変動がないものとして、入学金に加え初年度の授業料・施設設備費を4倍して算出しています。国立大学の場合、学部によって施設設備費が必要な場合もありますが、こちらの試算では考慮していません。私立医歯系のみ6年間で算出しています。

学費以外にかかる費用にも注意

進学から卒業までに考慮すべき費用は、入学金や授業料だけではありません。例えば以下のように、受験時、入学後において様々な費用がかかってきます。

受験費用

受験料は大学・学部により異なりますが、複数大学・学部を受験するケースが一般的でしょう。

日本政策金融公庫が実施した『教育費負担の実態調査結果』では、令和3年度の大学入学にかかった受験費用は平均30.3万円となっています。

こちらの数値には受験料だけでなく、遠方受験のための交通費や宿泊費も含まれますが、まとまった資金が必要となることがわかります。

参考:日本金融公庫|令和3年度「教育費負担の実態調査結果」

生活費

大学入学から卒業までの間は、日々の住居費や食費、教材費、電話・ネット代、娯楽費と、様々な費用がかかります。

下記は全国大学生活協同組合連合会が実施した『学生生活実態調査』のデータです。

引用:第60回学生生活実態調査 概要報告 – 全国大学生活協同組合連合会
引用:第60回学生生活実態調査 概要報告 – 全国大学生活協同組合連合会

特に下宿生の場合は一ヶ月の生活費が約13万円と自宅生と比較し約2倍多く、その半分以上を親御さんからの仕送りでまかなっていることがわかります。

年間の費用になおせば自宅生で年間約84万円、下宿生で年間約156万円と多額の支出が発生しますから、学費と合わせて計画的に準備を進めていく必要があるでしょう。

参考:第60回学生生活実態調査 概要報告 – 全国大学生活協同組合連合会

子どもの大学学費をどのように準備していくか

ここまでみてきたように、大学進学にかかる費用は学費だけ数百〜数千万円、生活費も4年間で考えれば数百万円単位かかってきます。

大学の資金を用意するためには、奨学金をはじめ以下のような手段が考えられます。

  • 奨学金の利用
  • 教育ローンの利用
  • 大学無償化制度の利用
  • 早期からの積み立て
  • 共働きによる収入向上
  • 住宅ローンの借り換えや光熱水費などの家計の見直し

まずは必要となる資金の目安を立てた上で、ご家庭の状況にあわせて計画的に資金準備を進めていきましょう。

教育費負担を軽減するための具体的な対策については、以下の記事で紹介していますので、合わせてご覧ください。

★ドーミーラボでは「奨学金を正しく知ること」「賢く活用すること」をテーマに、奨学金アドバイザー 久米忠史さんとともに奨学金制度に関する様々な情報を発信しています。気になる方は以下の特集も覗いてみてください。

特集|奨学金を知る、考える

ライター
ドーミーラボ編集部

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