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進路選択のキホンとポイント:自分に合った道を見つける方法、5分でスッキリ解説!

更新日 2023.06.20
進路選択のキホンとポイント:自分に合った道を見つける方法、5分でスッキリ解説!
「将来の夢がない」「自分は文系なのか理系なのか」といった進路選択に関する悩みは尽きません。そこで進路アドバイザーの秋吉美和さんに解説してもらいました。この記事では、高校生の進路選択の重要性や選び方のポイントをわかりやすくまとめています。自己分析や職業からの考え方、さらには大学や専門学校の特色についても紹介しています。進路選択に迷っている方はぜひ参考にしてみてください。

⏱この記事は約6分で読めます

「将来の夢がない」「自分は文系なのか理系なのか」など進路選択には悩みはつきません。

高校生の進路は大きく「進学」か「就職」のどちらかに分かれますが、約71%が大学や専門学校への進学、約18%が就職を選んでいます。

興味がある分野がまだ決まっていない人向けに、進路を決める上で大切なポイントを解説します。

まず、自分の強みや好きなことを見つけることが重要です。以下のポイントを考慮しながら進路を考えてみましょう。

  1. 自己分析から始めてみよう。
  2. 職業から考える進路を考えてみよう。
  3. 大学・短期大学・専門学校の特色を知ろう。
  4. まとめ:進路を決めるのは自分。焦らずに慌てずに。

1.自己分析から始めてみよう。

進路選択をするためには、自分のことをもっと知ることが大切です。自分が得意な科目や趣味、活動などを振り返ってみましょう。それらに共通するスキルや性格、価値観などを探すことで、自分の特徴や方向性が見えてきます。

🪞 過去の自分を振り返る

今までの人生で印象的だった出来事を時系列に、歴史の年表のように書いていきます。

💬 他己分析

恩師や家族など第三者の意見をきいて、客観的に自分を分析していきます。他者の視点や経験からアドバイスをもらうことで、自分の進路に対する確信やモチベーションが高まります。

🖍️ 理想の将来を具体的に思い描く

自分の将来のビジョンを描くことが大切です。自分が何歳になったときにどんな仕事をしていたいか、どんな暮らしをしていたいかを想像してみましょう。それに合わせて、必要な資格やスキル、経験などを調べてみましょう。

🧐 「なぜ」を考える

自分の将来の目標や進路を選んだ理由を考えてみましょう。「なぜその道を選びたいのか」「どうして自分に合っていると思うのか」という自問自答を通じて、自分の動機や価値観を明確化することが重要です。

また、自己分析サービスやテストを活用するのも一つの方法です。インターネット上には自己分析に役立つ資料や診断テストが多数存在していますので、利用して自分自身を深く理解することもできます。

自己分析を通じて、自分の適性や興味関心を把握し、進路選択の方向性を見出すことができます。焦らずに時間をかけて取り組んでみましょう。

2.職業から考える進路を考えてみよう。

自分に合った職業を見つけ、進路を選択することは重要です。以下に、適職から進路を考えるためのポイントを解説します。

●適職から考える進路選択

興味・関心
自分が関心や興味を持っている分野やテーマを考えましょう。どのような仕事に魅力を感じるのか、どんな活動に情熱を注げるのかを考えます。趣味や特技、学校の授業で好きだった科目など、自分が本当に興味を持って取り組める領域を見つけてください。

2|能力
自分が持っている能力や技術を考えましょう。資格や学歴だけでなく、自分の得意なスキルや才能を活かせる職業を探してみてください。自分の能力や技術をほめられたり、喜ばれたりすることでやる気や充実感を感じることができます。

3|性格
自分の日常的な行動パターンや考え方に基づいて、自分の性格を分析してみましょう。自分がどのような環境で働くのが向いているのか、どんなタイプの仕事に向いているのかを考えます。また、自分の得意や不得意な領域から潜在能力を見つけることも大切です。

+|やる気や生きがいを感じる対象(志向性)
自分がやる気や生きがいを感じる対象を考えましょう。どんな仕事や活動に情熱を傾けたいのか、どんな目標や意義を持った仕事に取り組みたいのかを考えます。

これらのポイントを考慮しながら、自分に合った職業を見つけ、進路を選択していくことが大切です。自己分析や情報収集を行いながら、自分の興味や能力、性格に合った職業や進路を見つけてください。将来のやりがいや充実感を感じながら働くためには、自分に合った職業を選ぶことが重要です。

 

3.大学・短期大学・専門学校の特色を知ろう。

自己分析をして、学びたいことや職業が決まったら、いよいよ学校選びです。あまり意識していない人も多いと思いますが、大学、短期大学、専門学校の特色を知ることは、進路選択において非常に重要です。以下にそれぞれの特徴を説明します。

●修行年数と教育内容の違い

大学は、「自らが研究課題を見つけ学ぶ」、短大は、「教養と実践的な要素両方を学ぶ」、専門学校は、「社会の即戦力となる人材の育成」することを目的としています。

 大学短期大学専門学校
修行年数4年間
医学系、歯学系、獣医学系、薬学系は6年間 (薬学系は4年制課程もあり)
2年間
医療系などは3年間
1年間~4年間
教育内容●実践よりも理論重視の傾向
●教養教育などにより幅広い知識と視野を育成
●一般教養科目が卒業単位の4割程度
●一般教養科目が卒業単位の4割程度  ●専門教育が授業の大半を占める
●職業と密接に関連した 教育を行い、即戦力を育成
●専門教育が授業の約8割

それぞれのメリットとデメリットを見てみましょう。

👍 メリット

大学短期大学専門学校
●高度な学問的研究ができる
●多様な専門分野の学科・ コースがあるため、自分の 興味・関心にあった分野を 深く学ぶことができる
●大規模なキャンパスで、多様な学生と交流ができる
●長期の休みが取れるので、 やりたいことに挑戦しやすい
●専門技術や実践的な能力を中心に学ぶことができる
●4年制大学よりも学費が安い
●実習や就職支援が充実して いるので、実践的なスキルを身に付けることができる
●専門分野に特化したカリ キュラムで、実践的な教育が受けられる
●資格試験の対策が充実 している
●専門分野のプロから学べる機会が多い  

👎 デメリット

大学短期大学専門学校
●自由度が高いため、学生自身が進めるべきことが多く、計画性や、自己管理能力などが必要とされる
●4年間を通して計画的に履修しないと、就職活動に影響が出る
●自主的に学ぶ姿勢がないと、何も身に付かない
●2年間ですべて学ぶので、 4年制大学よりも忙しい
●短いカリキュラムであるため、学部、学科に比べて 深く学ぶことが難しい
●大学に比べると就職先や キャリアアップが限定的になる場合がある
●専門分野の授業がほとんどで、教養科目が少ない
●入学後に「向いてない」と感じると、進路変更が難しい
●大学ほどの自由がない

●卒業までにかかる学費

卒業するまで学費はかかりますが、学費だけで判断するのではなく、将来得られるリターン(生涯年収)も考えましょう。

大学短期大学専門学校
国立 約243万円
私立文系 約429万円
私立理系 約588万円
私立2年制
約229万円
2年間
約234万円  

これらの学校タイプはそれぞれ異なる特徴を持っていますので、自己分析を踏まえて自身の目標や進路に合った学校を選ぶことが重要です。

◇まとめ:進路を決めるのは自分。焦らずに慌てずに。

志望する学部や学科が決まったら、最後は学校選びです。

パンフレットやウェブサイト、先生や先輩方から情報を収集し、入試の方式や学校推薦の有無などを調べていきましょう。周囲のアドバイスを聞くことも大切ですが、最後に進路を決めるのは「自分」です。

進路選択は自分の人生に大きな影響を与える重要な決断です。焦らずに慌てず、自分の気持ちや目標をしっかりと見つめてください。自分に合った進路を見つけることで、充実した高校生活を送り、将来につながる道を歩むことができます。

筆者プロフィール

秋吉 美和(あきよし みわ)

有限会社オールバーグ 取締役
進路アドバイザー、ファイナンシャル・プランナー、
キャリアカウンセラー。
福岡を拠点に、これまで延べ1万人以上の高校生・保護者に、進路選択、マネープランについて講演を実施。娘を福岡から東京の大学に進学させた実体験をもとに、親・本人それぞれの悩みに寄り添ったアドバイスを行っている。
http://www.orbague.com