大学受験勉強はいつから本気出す?国公立と私立ごとの平均は?
そこで本コラムでは、大学受験勉強の開始時期について「国公立大学」と「私立大学」の平均を比較しながら解説します。これから受験勉強を始める方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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大学受験勉強はいつから始めるといい?平均は?
大学受験勉強をいつから始めるべきか悩む受験生は多いでしょう。 特に、周りが受験について準備し始めていると、焦る気持ちになるかもしれません。
結論からいうと、大学受験勉強を意識し始めるのは高校2年生からが平均的です。 しかし、これはあくまで平均であり、志望校や個人の学習状況によって最適な開始時期は異なります。
では、具体的に大学受験勉強を開始する時期の平均を「国公立」「私立」「難関」に分けてみていきましょう。
国公立大学の受験勉強を始める平均
国公立大学を目指す場合は、高校2年生の早い段階から本格的に受験勉強を始める傾向があります。
具体的には、高校2年生の春から夏にかけて基礎学力の強化に注力し始めます。高校3年生になると、過去問題の解析や模擬試験の受験を重ねて実戦力を高めていく方が多いでしょう。
特に、国公立大学の二次試験には記述式の問題が多く含まれるため、早期からの記述練習が重要になるでしょう。
私立大学の受験勉強を始める平均
私立大学受験生の場合、高校2年生の後半から受験勉強を本格化させる傾向にあります。
私立大学では、一般入試の他にも多様な入試制度が設けられていることが多いものです。
たとえば、学校推薦型選抜(旧指定校推薦入試)や総合型選抜(旧AO入試)などが挙げられます。
これらの入試制度は、学生一人ひとりの個性や能力を多角的に評価し、学生が大学教育を受ける機会を増やすことを目的としています。自分の強みや特性、将来の目標に合った入試方法の選択が可能になるでしょう。
勉強開始時期を考慮すると同時に、私立大学を目指す場合は早めに志望校を決めることが重要です。 志望校が決まれば、それに合わせた受験勉強計画を早期に立てられます。
難関大学の受験勉強を始める平均
難関大学を目指す受験生の場合、高校入学と同時に、あるいはそれ以前から長期的な視野で受験勉強を開始するケースも多いです。
特に、国内トップクラスといわれる大学を目指す場合は、高校1年生からコンスタントに学習量を増やし、高度な問題にも対応できる学力が求められるでしょう。
難関大学を目指す受験生は、早い段階から予備校や塾に通い、個別指導を受けるケースが多いかもしれません。
大学や学部によって求められる学力や出題傾向が異なるため、志望大学の特性を理解し、それに合わせた勉強計画を立てることが、成功への鍵になるでしょう。
受験勉強の学習量と合格率の関係
大学受験の成功には多くの要因が関わっていますが、受験勉強の学習量は特に重要です。
一般的に、受験勉強を早期に開始した学生は、より多くの時間を確保できるため合格率が高くなる傾向にあります。早期開始することで、基礎学力の強化や苦手分野の克服、過去問題の分析など、じっくりと対策を立てられるからです。
難関大学進学者ほど学習時間は長くなる
ベネッセ教育総合研究所の調査によると、難関大学の進学者ほど学習時間が長くなる傾向にあることがわかりました。
出典:ベネッセ教育総合研究所 データで考える子どもの世界
https://berd.benesse.jp/special/datachild/comment02_3.php
特に最も大きな違いがあらわれているのが高校3年生時点の学習時間で、最終学年においてどれだけ努力したかが成否を分けていることがデータからみてとれます。
また、主体的に行う「家庭学習」の時間が長く、進路希望と学習時間の関係性が深いことがわかります。
受験勉強の開始時期でトータルの学習時間はこれだけ変わる
受験勉強の開始時期が早いほど、合格に必要な学習量をこなせる時間を確保できるでしょう。
たとえば、高校1年生から勉強を始めた学生が1日平均2時間勉強した場合、3年間で約2,190時間の学習時間を確保できます。
これに対し、高校2年生の春から勉強を始めた場合は、同じ条件で約1,460時間となり、約730時間の差が生まれます。
この差は、競争が激しい難関大学を目指す場合に大きなアドバンテージとなるでしょう。
大学受験勉強を始める際にやるべきこと
大学受験の成功は、計画的な準備にかかっています。次のステップを踏むことで効率的に目標達成に向けて進めるようになります。
ステップ1:目標の設定
受験勉強を始める前に、まずは具体的な目標を設定しましょう。目標がなければ、モチベーション維持が難しくなるかもしれません。
目標設定をする際は、以下のことを意識してみてください。
- 志望校を明確にする
- 目指す学部・学科を絞る
- 入学試験の合格ラインを把握する
- 自分の現状を把握する
目指す大学や学部・学科を明確にすることで、求められる学力や能力が見えてきます。
自分の学習レベルを知ることも、受験勉強を開始する際に重要です。大学受験勉強は、目標から逆算して計画しなければなりません。現状を知ることで、苦手分野の克服や優先すべき学習に役立つでしょう。
ステップ2:学習計画の立案
目標が決まったら、学習計画を立てましょう。 計画は、具体的で達成しやすいものであることが重要です。
具体的には、以下のように立てると効果的です。
- 各科目の学習時間
- 使用する教材
- 定期的なテストや模試のスケジュール
受験勉強の開始時期にもよりますが、受験当日までの期間を逆算し、月ごと・週ごと・日ごとのスケジュールを作成するといいでしょう。
計画を立てる際には、学校の授業や部活動、休息時間も考慮に入れ、現実的な計画を立てることが重要です。
ステップ3:基礎学力の強化
受験勉強では、基礎学力が非常に重要です。基礎がしっかりしていないと、応用問題に挑みにくくなるかもしれません。
本格的に受験勉強を開始する前に、以下のことを意識しておきましょう。
- 教科書や参考書を使って、基礎知識をしっかりと理解する
- 問題集を解き、理解度を確認する
- わからないことは、先生や友達に質問する
基礎がしっかりしていれば、応用問題への対応が格段に向上します。
ステップ4:苦手分野の克服
自分の苦手分野を早期に特定し、克服しておくといいでしょう。苦手分野を放置して受験勉強を始めてしまうと、その他科目に影響を及ぼしかねません。
受験勉強を開始する前に、苦手な科目や単元には特に時間を割き、理解できるまで繰り返し学習しておきましょう。必要であれば、塾や予備校、オンライン講座などの外部リソースを活用するのも選択肢の一つです。
苦手分野を克服することで、全体の得点アップにつながります。
ステップ5:メンタルケアと健康管理
受験勉強は、精神的・肉体的に大きな負担がかかると予想されます。受験勉強を乗り越えるためにも、以下のような自己管理を徹底しておきましょう。
- 十分な睡眠時間を確保する
- 適度に運動をする
- ストレス解消法を見つける
上記の準備をしっかりと行うことで、受験勉強を効率的に進め合格率アップにつなげられます。
また、受験勉強以外の時間も確保する余裕があるといいかもしれません。趣味の時間を設けたり、友人や家族と過ごしたりとリフレッシュすることが大切です。
大学受験勉強には塾・予備校は必要?合格率に影響するのか
大学受験勉強における塾や予備校の必要性や、それが合格率に与える影響は、学習スタイルや基礎学力、目指す大学の難易度など多くの要因によって異なるでしょう。
塾・予備校を利用するメリット
塾や予備校を利用するメリットは、体系的なカリキュラムや定期的な模擬試験、個別指導を行ってもらえる点です。
塾や予備校では、受験に必要な知識を体系的に学べるようスケジュールが組まれています。志望大学に向けて、効率的な学習計画のもと進められるでしょう。
また、定期的に実施される模擬試験は、実際の試験に近い形式で行われます。試験に対する慣れや時間配分のスキルを身につけられます。
さらに、個別指導を受けることで弱点に合わせた指導が行われるでしょう。効率的に学力を伸ばせるかもしれません。
塾・予備校に通うことによる合格率への影響
塾や予備校にはさまざまなメリットがありますが、必ずしも合格率を上げるとは限りません。
メリットを活かすことで学習効率を高め、結果として合格率を向上させる可能性はあります。
その一方で、独学で高い自己管理能力と学習効率を実現できる受験生も多く、塾に通わなくても優秀な成果を収めることは十分可能といえます。
塾や予備校を利用するかどうかは、受験生一人ひとりの学習スタイルや状況に合わせて考慮するといいでしょう。また、塾選びをする際は、指導方針やカリキュラム、費用をよく検討してみて判断してみてください。
まとめ
大学受験勉強をいつから始めるかは、志望校や個人の学習状況によって異なります。
国公立大学を目指す場合は高校2年生の早い段階から、私立大学を目指す場合は高校2年生の冬から、難関大学を目指す場合は高校1年生から始めるのが平均的な開始時期になるでしょう。
いずれにしても、受験勉強は長期戦です。早い段階から準備し、計画的かつ着実に前進することが成功への鍵です
自分に合ったペースで、効率的な学習方法を見つけ出し、目標とする大学への合格を目指していきましょう。