【二宮清純×学生会館ドーミー】亜細亜大学テニス部を支える「安心・安全・憩いの場」【学生寮 ドーミー取材記 #1】
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※本記事は、株式会社スポーツコミュニケーションズと株式会社共立メンテナンスとのタイアップ企画で、同社の許可を得て転載するものです。
二宮清純: 今回は女子テニス部員が数名住んでいるドーミー高尾におうかがいして、いろいろと話を聞きたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
森稔詞&吉川ひかる&松浦一貴: よろしくお願いいたします。
二宮: 亜細亜大学テニス部は、全国大会優勝経験もある強豪校です。今年10月に行われた全日本大学対抗王座決定試合で、女子は準優勝を果たしました。お2人が亜細亜大学に進学したきっかけは?
吉川: 私はテニスの環境が整っているのが一番大きな理由です。亜細亜大学の良さは、指導者の方が常時3人以上いること。他大学は指導者が常時直接指導しているところは、ほぼなく、どちらかというと各々で練習をするというスタンス。私は“もっとテニスを習いたい”という思いがあり、亜細亜大学を選びました。
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二宮: 松浦選手は?
松浦: 自分は「亜細亜大学は練習が厳しい」と聞き、強くなりたいので、練習のきついところにしました。練習環境が整っていますし、ここなら自分を追い込めると考え、進学を決めました。
二宮: お2人ともさらなる成長を目指して選んだわけですね。他大学と比べても指導環境は充実しているということでしょうか?
森: そう自負しています。総監督の堀内昌一先生(法学部教授)は、学生時代アメリカのジュニアカレッジへ留学、そこで66人の選手に対し22人のコーチというのを経験。30年前、日本の大学では常駐する指導体制が整っていなかったため、現在の体制となっています。かたちとしては総監督として堀内がいて、男子部は私、女子部は長久保大樹が監督を務めています。この3人に加えテニス専門のコーチ、学生コーチ。さらにはトレーニング担当、フィジオセラピスト、メンタル担当、コンディショニング担当をし、常駐ではないものの定期的に見ていただく指導者もいます。
二宮: 続いて寮生活についても伺います。テニス部では、寮で暮らすことを義務付けられているのでしょうか?
森: いいえ。基本的に学生は三つのパターンに分けられます。実家から通う、寮に入る、または1人暮らしです。特に1年生の時には寮の方が保護者にとっても何か安心ですし、「できるだけ寮に入ってください」とは話しています。
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二宮: 先ほど館内を周らせていただきましたが、カードキーで入退館チェックされていて、寮長・寮母が常駐している。セキュリティ面がきっちりしていて指導者としても安心なのでは?
森: そうなんです。食事もつくっていただけますし、私が親だとしても、ぜひ子どもにこの寮に入ってもらいたい。また寮長さんが常駐しているので、学生が体調を崩した時にフォローしていただける。過去に具合が悪くなった学生を、病院に連れて行っていただいたこともあります。至れり尽くせりで、本当に助かっています。
二宮: 親代わりにもなってくれている、と。1人暮らしだとそうはいきませんもんね。
森: はい。その点は心配いらないので、安心して任せられています。私も寮長さんに時々挨拶に伺い、学生たちの寮での様子を聞いています。
【ドーミーの魅力】
二宮: 実際に暮らしてみての感想はいかがでしょう。
吉川: 最初は寮生活に戸惑うこともありましが、慣れていくにつれ、暮らしやすいです。特に部活仲間が近くにいることは精神的な支えにもなっていますね。
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二宮: 食事面は?
吉川: 基本的に部活動の練習時間の関係で、食堂内で夕ご飯を食べられる機会は少ないんです。でも私が暮らすドーミー高尾では事前予約をすれば、テイクアウトが可能なので、すごく助かっています。
森: 指導者としても、練習で疲れて帰ってきた学生たちに、きちんとした食事を用意してもらえることは大変ありがたいことです。やはり体が資本ですからね。
二宮: それは確かに大きいですね。ひと昔前の寮というと、もう少し雑然としたイメージがありましたが、ここはワンルームマンションのような清潔感があります。今後に向けて、こうして欲しいというリクエストはありますか?
吉川: 食事面ですね。アスリート側の視点で見ると、アスリート向けではない食事が基本です。アスリート専用メニューみたいなものがあると、ありがたいですね。
二宮: 逆にアスリートに特化したメニューを食べたいという一般の学生もいるかもしれませんね。
松浦: 自分もその栄養素、タンパク質を大事にし、脂質の量を抑えている時もありました。高タンパク、低脂質のメニューがあると体づくりの上で助かります。
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二宮: では、お2人に質問です。寮内でのお気に入りスポットはありますか?
吉川: 私が住んでいるドーミー高尾は各階に共有スペースがあります。私は1階の談話室を結構使用しています。週1、2でテニス部の子たちとパーティーをしたり、みんなで話せる場として、とても大事な空間です。
二宮: 松浦選手は?
松浦: 自分はトレーニングルームですね。トレーニングをするのが好きなので。一人でも、同じ部員と行くこともありますし、他部活の子や他大学の学生さんと一緒になることもあります。
二宮: トレーニングルームの使い心地はどうですか?
吉川: 私たち体育会の学生からすればすごくメリットがあります。雨が降っていて外のランニングができなかったらランニングマシーンを使えます。寮内には大浴場がふたつ二つあるので、そこで疲れが取れる。
松浦: 自分もすごく助かっています。
二宮: 使用頻度は?
松浦: 大学3、4年になって履修する授業も少なくなってきたので、今は週に4回ほど使っています。午前中はだいたいトレーニングルームにいます。
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二宮: 他大学の学生さんと交流できるのも、この寮のいいところですね。
吉川: そうですね。残念ながら私たちはコロナ禍もあり、他の人たちと顔を合わす機会が少なかったんです。トレーニングルームは運動部の学生が利用することが多いので、顔を合わせれば共通の話題で盛り上がることもあります。
二宮: お2人の今後は?
吉川: 私は就職し、実業団チームでテニスを続けます。
松浦: 自分は地元の静岡に戻り、テニス一本で勝負したいと思っています。国内の大会で結果を残し、ランキングを上げて国際大会にチャレンジしようと考えています。
二宮: これからのご活躍も期待しております!
森&吉川&松浦: ありがとうございます! 頑張ります!
(鼎談構成・写真/杉浦泰介、ドーミー写真提供/共立メンテナンス)
インタビューにご協力いただいた皆さんのプロフィール
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吉川 ひかる(よしかわ・ひかる)
神奈川県出身。湘南工科大学附属高校卒。亜細亜大学4年。19年全国高校総体で女子シングルスベスト8入り。20年に亜細亜大進学。全日本学生テニス選手権でシングルスベスト16、ダブルスベスト4入りを果たす。全日本テニス選手権では22年から2年連続でダブルスベスト16に入った。全日本テニス協会(JTA)ランキングは、2023年11月14日時点で女子シングルス99位、同ダブルス68位。
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松浦 一貴(まつうら・かずき)
静岡県出身。静岡市立高校卒。亜細亜大学4年。18年全国高校総体で男子シングルスベスト8入りを果たす。20年に亜細亜大進学。3年時の全日本学生テニス選手権でシングルスベスト16、ダブルスでベスト4に入る。ダブルスは4年時にもベスト4入り。全日本テニス選手権では22年から2年連続でダブルスベスト16に入った。全日本テニス協会(JTA)ランキングは、2023年11月14日時点で男子シングルス230位、同ダブルス124位。
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森 稔詞(もり・としつぐ)
大阪府出身。清風高校、亜細亜大学卒。1987年全国高校総体で3種目(団体・男子シングルス・同ダブルス)準優勝。全日本学生テニス選手権は90年から男子シングルス2連覇。91年は同ダブルスを制し、2冠を達成した。92年に全日本テニス選手権でダブルス優勝、94年には全日本室内テニス選手権のシングルスを制した。全日本テニス協会(JTA)ランキングの最高位は男子シングルス5位、同ダブルス4位。2001年に亜細亜大テニス部コーチに就任。07年にはユニバーシアード日本代表監督を務めた。23年より亜細亜大テニス部男子監督に就いた。JTA公認S級エリートコーチ、日本体育協会公認テニス上級コーチ。
二宮 清純(にのみや・せいじゅん)プロフィール
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1960年、愛媛県生まれ。明治大学大学院博士前期課程修了。同後期課程単位取得。株式会社スポーツコミュニケーションズ代表取締役。広島大学特別招聘教授。大正大学地域構想研究所客員教授。経済産業省「地域×スポーツクラブ産業研究会」委員。認定NPO法人健康都市活動支援機構理事。『スポーツ名勝負物語』(講談社現代新書)『勝者の思考法』(PHP新書)『プロ野球“衝撃の昭和史”』(文春新書)『変われない組織は亡びる』(河野太郎議員との共著・祥伝社新書)『歩を「と金」に変える人材活用術』(羽生善治氏との共著・廣済堂出版)など著書多数。最新刊は『森保一の決める技法』(幻冬舎新書)。
※転載元:スポーツコミュニケーションズ
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- ライター
- 二宮清純責任編集 SPORTS COMMUNICATIONS
二宮清純が責任編集を務める、1999年開設のスポーツ情報サイト「SPORTS COMMUNICATIONS」。二宮清純の人気コラム「唯我独論」「プロ野球の時間」などを随時掲載。著名ライターたちのコラムも満載です。No Sports, No Life!!