受験ストレスで辛いとき、泣きたくなったらどうする?心を軽くするヒントを紹介
毎日時間に追われ、思うように成績が上がらず、日々のプレッシャーや不安に押しつぶされそうになってしまう受験生は多いでしょう。
本コラムでは、そのような受験生のために、心を軽くするためのヒントを紹介します。ぜひ読んでみてください。
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受験ストレスでよくある9つの症状
さっそくですが、大学受験生が経験しやすい症状を9つ紹介します。
受験ストレスは、心だけでなく身体にも変化が現れる可能性があります。ご自身に当てはまるものがあれば、適切なケアを考るきっかけにしてみてくださいね。
情緒不安定になる
受験勉強のストレスが強くなると、心のバランスが崩れやすくなり、感情が不安定になることがあります。
普段なら気にしないようなことでも、急に涙がこぼれてしまうことはありませんか?
これは、心が疲れているサインかもしれません。感情をコントロールする力が弱まっているため、ささいな出来事でも大きく反応してしまうのでしょう。
ほかにも、周囲の人に対してイライラすることが増えたり、自分自身に腹を立ててしまうことも、ストレスの典型的な症状です。
記憶力や集中力が低下しやすくなる
ストレスが溜まると、脳の働きにも影響を与えることがあります。
「暗記が進まない」「授業中や勉強中に集中力が途切れる」といった症状は、受験生であれば経験したことがあるかもしれません。
「勉強しなければ」と思えば思うほど、記憶や集中ができず、さらに焦ってしまうこともあるでしょう。
疲れたな…と感じたときは、脳を休めてあげることが大切です。
頭痛や腹痛など体調不良になりやすくなる
心のストレスは身体にも表れるケースが多く、頭痛や腹痛といった症状を訴える受験生も多いでしょう。
特に、テスト直前になると、原因不明の体調不良に悩まされる学生も少なくありません。
これらの症状は「ストレスによる自律神経の乱れ」が原因の一つとして考えられます。お風呂で身体を温めたり、睡眠をしっかりとったりと、体調の回復を優先させてくださいね。
食欲がなくなる、または暴飲暴食にはしる
受験期はストレスの影響で、食欲の変化が現れやすくなります。
ストレスが強いと、食欲がなくなり、普段の食事が取れなくなることがあります。逆に、不安を紛らわせるために、甘いものやジャンクフードを無意識にたくさん食べてしまうこともあるでしょう。
どちらの場合も、無理せず自分に合ったペースで食事を取ることが大切です。食欲がないときには、スープや果物など消化の良いものを選び、少しずつ栄養を摂るようにしましょう。また、暴飲暴食が続く場合は、ストレスの根本原因に目を向けることが必要です。
無気力になりやすい
「頑張っても結果が出ない」「どうせ自分には無理だ」と感じると、無気力状態に陥りやすくなります。
何もやる気が起きず「ベッドから起き上がりたくない」「勉強を始める気力が湧かない」という状態に陥ると、自己肯定感の低下を招きかねません。「自分はダメな人間だ」と感じてしまうこともあります。
このようなときは、一人で悩まず、信頼できる人に相談してみてもいいでしょう。話をするだけでも気持ちが軽くなり、次の一歩を踏み出せることがあります。
不眠が続く
受験へのプレッシャーから、夜眠れなくなる学生もいます。布団に入っても考え事が止まらず、いつの間にか朝を迎えてしまうことも珍しくありません。
睡眠不足は、翌日の集中力や体調に大きな影響を与えます。
特に、寝る前にブルーライトを浴びるのは控えた方がいいでしょう。「寝る前はスマホやパソコンを使わない」「リラックスできる音楽を聴く」「軽いストレッチをする」など、寝つきを良くする工夫を取り入れてみましょう。
呼吸が浅く息苦しい
緊張が続くと、知らず知らずのうちに呼吸が浅くなり、息苦しさを感じることがあります。
「何かに追われているような感覚」「胸が重く感じる」といった症状が現れたときは、まずは深呼吸を意識してみましょう。
深く息を吸い込み、ゆっくりと吐き出すだけで、心が落ち着き、ストレスが和らぎます。試験前や勉強中に不安を感じたときには、5分程度の呼吸法を取り入れ、気持ちをリセットするのが効果的です。
過剰な心配や強迫的な思考にとらわれやすくなる
受験生が抱えるストレスの中で特に多いのが「失敗への過度な心配」による精神的負担です。
受験は人生の大きな分岐点であり、「失敗したらどうしよう……」という不安が膨らむあまり、頭の中がネガティブな思考でいっぱいになることもあるでしょう。また「勉強をもっとしないといけない」「休むのは悪いことだ」という強迫観念に駆られ、常に自分を追い込んでしまうケースも少なくありません。
時には「今の自分のベストを出せれば十分」と完璧を求めない心構えを持つことが大切です。
筋肉のこわばりや緊張を感じやすくなる
受験生だけに限りませんが、プレッシャーを感じると、肩や首の筋肉がこわばり、体全体が緊張しやすくなる人も多いでしょう。
筋肉のこわばりが続くと、慢性的な肩こりや頭痛を引き起こし、さらに疲労感が蓄積する悪循環に陥ることがあります。
こうした身体の緊張を和らげるためには、ストレッチや深呼吸を日常に取り入れることが効果的です。また、湯船に浸かってリラックスするなど、自分を労わる時間を意識的に作ってみてください。
受験生がストレスを抱えやすくなる要因
何がストレスの要因になっているのか知ることで、自分自身と向き合いながら受験勉強を乗り越えることが可能です。
ここからは、受験生が抱えやすい代表的なストレスの原因を3つ紹介します。ご自身の状況に当てはまるものがあれば、心身ケアをするきっかけにしてみてくださいね。
成績やテストで思うような結果が出ないき
成績やテストの結果が期待どおりにいっていない場合、ストレスを抱えやすくなるかもしれません。
一生懸命に勉強したのに、模試の結果が思うように上がらず、偏差値アップにつながらないと「自分には無理かもしれない」と自己否定に陥りやすくなります。
しかし、受験は長期戦です。一度のテストの結果がすべてではありません。成績が伸び悩んでいる時期でも、勉強を続けることで力が蓄積され、次の模試や本番で花開くことも多いです。
「今の自分にできることをコツコツ積み重ねる」という気持ちを大切にし、自分のペースを信じましょう。
家族からの過度な期待にプレッシャーを感じる
家族の応援は心強いものですが「期待が重い」と感じる瞬間はあるかもしれません。
親から「絶対に合格してほしい」と言われたり「もっと勉強しなさい」と干渉されたりすると、受験生にとっては非常に重荷になってしまいます。
親は受験生を応援するつもりで言っているかもしれませんが、受験する本人にとってはつらいものです。
そんなときは、少し勇気を出して親に自分の気持ちを伝えることが効果的です。「今の状況で自分がどう感じているか」を話すことで、親もあなたの気持ちに気づくきっかけになるでしょう。
親に対して不満を感じたときの対処法は、こちらのコラムで紹介しています。あわせてご覧くださいね。
周りと自分を比較しすぎてしまう
受験生の多くが「自分と他の人の成績や進捗状況」を無意識に比べてしまうという悩みを抱えています。
特に、SNSや塾で友人の成績を知ると「あの人は順調なのに、どうして自分はうまくいかないんだろう」と焦りや不安を感じることもあるでしょう。
人それぞれ、得意な分野や勉強のペースは異なります。
自分と他人を比べるのではなく「昨日の自分と今日の自分」を基準にしてみましょう。
昨日より少しでも理解が深まったり、問題が解けるようになったら、それは成長の証です。
SNSを見て一喜一憂してしまう場合は、一旦離れてみるのも有効です。
受験ストレスで限界!心を軽くする8つの対処法
受験期には、勉強を頑張れば頑張るほど、心も体も疲れがたまりやすくなります。
意識的にケアすることも、合格への大切なステップの一つです。
ここからは、受験ストレスを和らげるための具体的な対処法を8つ紹介するので、できることから実践してみてくださいね。
休息日をつくる
受験期間中は、休息日をつくることが大切です。
とはいえ、休息を取ることに罪悪感を感じる受験生は、少なくないでしょう。「休んでいる間に周りに差をつけられるかも」と不安になる気持ちも分かります。
しかし、疲れ切ったまま無理に勉強を続けても、集中力が下がり、学習効率が下がってしまう可能性があります。
大切なのは、メリハリをつけて計画的に勉強すること。たとえば「週に一度は休息日を取る」と決めて、その日は思い切り好きなことをする時間にしましょう。
休むことで心のエネルギーが回復し、次の日からまた前向きに勉強に取り組めるはずです。
外出してみる
外に出て体を動かすことは、ストレス解消にとても効果的です。
散歩に出かけて日光を浴びると、脳内のセロトニンが分泌され、心が穏やかになります。
休憩時間に、ジョギングやウォーキングなど、自分が楽しめる運動を取り入れてみましょう。
また、自然の多い場所に行くのも効果的です。樹木が発散するフィトンチッドという物質は、人をリラックスさせ、免疫機能を高める効果があるといわれています。
たまには外の空気を吸って、リフレッシュしてみてくださいね。
動物と触れ合う
動物に触れることで得られる癒しの効果は、想像以上に大きいものです。
アニマルセラピーという言葉があるように、猫や犬などの動物と触れ合うと、体がリラックスし、心の緊張が和らぐといわれています。
ペットを飼っていない場合は、動物カフェやペットショップ、公園の小動物と触れ合ってみましょうふわふわの毛や無邪気な仕草に触れるだけで、心が温かくなり、疲れも和らぐかもしれません。
友人に辛い状況を話してみる
受験のプレッシャーや不安を一人で抱え込まないことも大切です。
同じように受験を乗り越えようとしている友人なら、きっと共感してくれるでしょう。「自分だけじゃない」と気づけることで、心が軽くなるはずです。
話す内容は、勉強の悩みだけでなく、日常の小さなことでも構いません。話すことで、モヤモヤしていた感情が整理され、前向きな気持ちを取り戻せることもあります。
ただし、無理にアドバイスを求める必要はありません。ただ話を聞いてもらうだけでも、気持ちは楽になるものです。
親に本音で話す時間をとってみる
友人に話しづらい場合は、親に辛い気持ちを打ち明けてみましょう。
親の言葉や態度が、プレッシャーに感じられることはあるかもしれません。
ただ「自分がどんな気持ちでいるのか」を素直に話すことで、あなたの悩みを理解してくれる味方になってくれるはずです。
実は、あなたを応援する中で、親自身もストレスを抱えていることがあります。親子でお互いの気持ちを話し合うことで、心の負担が軽くなり、支え合える関係を築くきっかけになるでしょう。
好きな音楽を聴いてリフレッシュする
音楽には、心を整える力があります。アップテンポな音楽でテンションを上げたり、ゆったりした曲でリラックスしたり、その時の気分に合わせた曲を聴いてみましょう。
好きな音楽に包まれる時間は、ストレスを解放する貴重な瞬間です。お気に入りの曲を聴きながら軽くストレッチをするのも効果的ですし、歌詞に共感することで、心の中のモヤモヤが整理されることもあります。
ヨガや瞑想を取り入れる
ヨガや瞑想は、心身のバランスを整えるのにとても効果的です。ヨガでは呼吸を意識しながら体を動かすことで、心の緊張がほぐれ、リフレッシュするきっかけになります。
瞑想は、目を閉じてゆっくりと呼吸に集中するだけでも効果的。短時間でも、心が落ち着き、余計な考えを手放す効果が期待できます。
毎日10分程度のヨガや瞑想を習慣にすることで、心の余裕を保ちながら勉強に集中できるようになるでしょう。
ふだんとは違う場所で勉強してみる
いつも同じ場所で勉強をしていると、どうしても気分が停滞しがちです。そんなときは、カフェや図書館など、いつもと違う環境で勉強してみましょう。
新しい場所に身を置くことで、心がリフレッシュされ、モチベーションが高まることもあります。「場所を変えるだけで、ここまで集中できるのか」と感じることも少なくありません。
受験ストレスの症状が悪化したら専門家に頼ってもいい
受験は心身に大きな負担がかかるため、無理を続けていると、ストレスが深刻な症状として現れることがあります。
疲れが取れない、心が重いといった状態が長引く場合、一人で抱え込まずに専門家に頼ることも視野に入れてみてください。
自律神経の乱れが気になる場合は整体がおすすめ
まず、自律神経の乱れや身体の緊張が続く場合は、整体がおすすめです。
長期間の受験勉強が続くと、肩こりや頭痛、胃の不調など、体のさまざまな不調を感じやすくなるもの。これらの症状の多くは、自律神経の乱れから起きることがあります。
このような場合、整体で体をほぐし、緊張を解消するのも一つの方法です。筋肉がほぐれることで、血流が良くなり、精神的なリフレッシュ効果も期待できるでしょう。
心の疲れが続く場合はメンタルクリニックに相談してみよう
心理的な症状(無気力や自己否定、うつ症状)がみられる場合は、メンタルクリニックを受診してみましょう。
専門のカウンセラーや医師に話を聞いてもらうことで、心の整理ができ、適切なケアにつながるはずです。
「メンタルクリニックに行くなんて大げさ」と感じるかもしれません。ですが「少し無理をすれば大丈夫」とストレスを放置することで、症状が悪化してしまう可能性があります。
受験は一人で頑張るものですが、健康を損なってしまっては本来の力を発揮することができません。誰かに頼ることは恥ずかしいことではなく、前に進むために必要なことです。
適切なサポートを受けながら、心身のバランスを取り戻し、万全の状態で試験本番に臨みましょう。
受験ストレスはうまく付き合うことが大事
受験期間を乗り越えるためには、自分自身を追い込むだけではなく、心と体をケアする習慣を持つことも大切です。
焦らず、適度にリフレッシュしながら、一歩一歩進んでいきましょう。あなたがベストな状態で試験に臨めるように、まずは自分を大切にすることから始めてみてください。
受験生のストレスマネジメント入門
受験生がストレスに悩むのは当然のこと。まずはその事実を受け止めることが大切です。
以下の記事では、日々学生のメンタルに寄り添っている目白大学(東京都新宿区)学生相談室の相談員(公認心理師)のお2人に、受験生のためのストレスマネジメントのヒントを教えていただきました。
ぜひ合わせて読んでみてくださいね。
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