関西学院大学の多彩な寮について知る~関学レジデンスセンター様にお話を伺いました〜(特集:関西学院大学)
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関西学院大学には、100年を超える寮の歴史・文化があります。現在、男子寮は「啓明寮」「静修寮」「成全寮」の3寮、女子寮は「清風寮」「聖和寮」の2寮、「国際学生レジデンス」が4寮あり、さらに2022年3月には、かつて存在した寮から伝統の名を引き継いだ、混住型国際教育寮「有光寮」がオープンしました。
時代に合わせて進化を続ける関学の学生寮について、関学OBであり、現在はレジデンスセンター課長を務める林さんから、様々なお話を伺いました。
関西学院大学 国際連携機構事務部
課長(レジデンスセンター担当) 林 智義さん
Q.2022年にオープンした「有光寮」の概要について教えてください。
「有光寮」は、関西学院大学の中で10番目に誕生した寮となります。
海外からの学生を迎える寮としては「国際学生レジデンス」がありますが、「有光寮」は、寮というフィールドにおいて新たな取り組みを行っていきたい、という想いのもとで作られました。
テーマ・理念としましては、「日本人の学生と、各国からの外国人留学生が共同生活を送るなかで、文化・宗教・習慣・感じ方の違いを知り、そこから生じる障壁を乗り越えながら、相互の理解を深める場とすること」を掲げています。
「有光寮」で行う国際教育の取り組みを、他の寮にも広げていくという目標もあります。
しかし、既存の寮にも、それぞれの寮ならではの個性や良さがありますので、各寮の魅力がさらに増すような国際化をいかに進展させていくのか、関係者と議論を重ねています。
2022年末現在、1年目の取り組みですので、いまはフェーズその1が始まった、という段階ですね。
Q.国際教育寮を作ることになった経緯について教えてください。
社会のグローバル化が進む中で、関西学院大学は、「スクールモットー“Mastery for Service”(奉仕のための練達)を体現する、創造的かつ有能な世界市民を育む」というミッションを大切にしています。
そのために様々な取り組みを行っていますが、施策を進めるなかで「住環境も整える必要がある」ということで生まれたのが国際教育寮です。
関西学院大学は様々な国から多くの留学生を受け入れているのですが、留学生の住む場所がまだ足りませんでした。もちろん個人でアパートに住んでもらうことも可能ですが、大学が所有する寮があれば、交換留学生もより多く受け入れることができます。
国際教育寮は、留学生が増えていく中での受け皿としての役割があり、そこで共に住む日本人学生の学びの場となることを目指しています。既存の寮もありますが、これらは長年培った伝統と文化がありますので、生活習慣が異なる留学生を受け入れるには、さまざまな準備や調整が必要となります。
Q.学生寮の国際化にとって大事なことはなんでしょうか?
関学の学生寮では、「学生による自治」を尊重してきました。寮の中のことは学生たちで決めて、主体的に運営していくことを大事にしたいと考えています。
関学の既存の寮には、長きにわたり学生による自主運営が行われてきたという歴史がありますので、国際教育寮としての役割をどのように担うかは、学生たちと意見交換しながら慎重に考えて行かなければならないと思っています。
「学生による自治」という魅力を活かしながら、留学生も受け入れ、国際教育の場としても発展できると嬉しいですね。寮の国際化を進めるにあたって、これまで大学や学生たちが大事にしてきた良きものを尊重し、学生に寄り添いながら、学生にも良い形を考えてもらって、自治寮の良さと国際化を両立していけるのが理想だと思います。
Q.関西学院大学の寮が他の大学の寮と違う点はありますか?
関西学院大学の寮は100年を超える長い歴史がありますので、古き良き寄宿舎の流れが現代にも色濃く残っているところでしょうか。関学の寮は、学生による自治や運営も、比較的安定して行われている印象があります。
学生の自治寮といえば、大学の管理が及ばず、最悪の場合は誰が住んでいるのかも分からない、無法地帯化する、と誤解する人もいるかもしれません。もしそうなってしまうと、非常に困りますよね。
しかし、関西学院大学の寮の場合は、運営の責任はきちんと大学側が負いながら、その中で学生たちが自治という仕組みの中で自分たちで工夫したり、都度ルールを見直したりしながら、運営が続けられています。自治・運営を通して教育効果にも繋がりながら、健全な運営ができている、というのが関西学院大学の寮の特徴なのかなと思います。
Q.関西学院大学の寮のアピールポイントを教えてください。
棟数が多く、多様な寮がある、ということが大きな魅力だと思います。「有光寮」のような多くの外国人留学生と共に住む新しい寮もありますし、古き良き伝統が受け継がれる昔ながらの学生寮もありますので、それぞれ自分の学生生活のイメージに合う寮を選んで、入寮希望を出していただくことが可能です。
Q.学生寮が国際化すると、学生にとってどんなメリットがありますか?
これはまさに寮に住む学生さんが言っていたことですが、「海外に留学しなくても、海外の文化・言語・慣習・考え方に触れられる」ことですね。留学せずとも国際交流の経験ができるというのは、学生にとって大きなメリットになると思います。
留学と比べると費用をかけずに国際交流することができますし、英語をはじめ外国語によるコミュニケーションの機会も増えるので、語学力アップも期待できます。
Q.RA(レジデント・アシスタント)に期待することは?
RA【レジデント・アシスタント】:寮でのコミュニケーションを活性化する学生リーダーのこと。
留学生の方々と学生たちの橋渡しですね。国際寮に入ってくる留学生の方は当然、日本の文化や日本人に、すごく興味をもってくれています。
ところが、日本のルールや習慣に最初から馴染むことはハードルが高く、「どうすれば良いのかわからない」という方が多くいらっしゃいます。RAの皆さんには、ホスピタリティの精神を持って、留学生の方々の話を聞いて、彼らが寮に馴染めるように誘導してあげてほしいと思います。
留学生の方々をサポートするだけでなく、彼らとのコミュニケーションの経験を通して自分自身のスキルアップにも活かしてくれると嬉しいですね。
Q.寮生活を通じて、学生の皆さんにはどんな経験をしてほしいですか?
私の印象では、寮にはしっかりしていて、素直に話を理解してくれる学生さんがとても多いと感じています。彼らは自覚を持って寮の運営に協力してくれていて、とても楽しそうです。
楽しいことは素晴らしいことですが、楽しいことだけでなく「力を尽くしたけれども、自分で乗り越えられなかった」「自分はこういうところが苦手だった」といった、自分の弱さやこれからの課題となるものも、寮生活を通じて見つけていってくれたら、と感じています。寮生活も楽しみながら、苦労したな~、という経験も積んでいってほしいんですよね。それがいずれ、人生に深みをもたらしてくれる大きな経験となると考えています。
Q.関西学院大学を志望している高校生、受験生の方々に、
ぜひメッセージをお願いします。
関西学院大学には母校愛が強い学生が多く、卒業生の多くも母校愛を持ち続けてくれています。それは、「大学生活が今の自分をつくってくれた」と感じている卒業生が多いからだと思います。
毎年卒業生を見ていても、関学を好きになって卒業していく方が多い印象があります。
関西学院大学は学業だけでなく、様々な経験ができる大学です。入学したら、思ってもいなかったような貴重な経験ができると思います。きっと、寮生活もそういった経験の1つになるでしょう。大学生活で貴重な経験をいっぱい積んで、母校への愛を感じながら卒業して社会に羽ばたいていってもらえると嬉しいですね。
― 林課長、貴重なお話をありがとうございました!
後半:関西学院大学の国際教育寮「有光寮」を知る 〜国際学生寮の魅力についてRAさんに伺いました〜
★有光寮をはじめ、関西学院大学の学生寮に興味を持ったあなたへ
関西学院大学のウェブサイト、および下記学生寮に関するウェブサイトでは、各学生寮ついての詳細や、入寮募集の最新情報を参照することができます。
大学寮|関西学院大学ウェブサイト
https://www.kwansei.ac.jp/campuslife/dormitories
関西学院大学 学生寮のご案内
https://dormy-ac.com/page/kangaku/
国際教育寮 有光寮の詳細
https://dormy-ac.com/page/kangaku/international-dormitory/
関西学院大学 公式YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/@KwanseiGakuin/featured
転載元:日本最大級の学生寮・大学専用寮ライブラリー「dorm」
※この記事は、「dorm」の許可を得て転載したものです。
- ライター
- 大学寮ライブラリーDorm編集部
日本全国の大学(短期大学・専門職大学等含む)の専用寮である学寮・寄宿舎を見つけられるライブラリーです。それぞれの大学や地域の特徴や思想が色濃く反映される大学寮の魅力を、より多くの方に知っていただくこと、また「大学寮」の文化発展と普及を目的としています。本サイトのコンセプトは、「見つかる!出会える!大学寮ライブラリー」。書庫のように探しやすく、また図書館のように出会えるきっかけとなるサイトを目指しています。大学名や地域だけでなく、多種多様な特徴などの様々な切り口を発掘・提案して行きます。
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